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今週の展望(2013年9月第2週) [株]

       2013年9月6日  2013年8月30日 2013年8月23日 2012年12月28日     
          
日経平均  13860円81銭  13388円86銭  13660円55銭  10395円18銭
TOPIX     1147.82     1106.05     1141.63      859.80
東証2部    3159.69     3121.78     3177.51     2475.88  
ジャスダック  1775.54     1746.16     1761.82     1413.34  
マザーズ     683.68      657.80      680.27      404.37

先週の日経平均は471円95銭の上昇になりました。
米雇用統計や日本のオリンピック招致の成否など模様眺めになるイベントが多い週でしたが、
先物中心に見切り発車買いが入り、大幅上昇になりました。
さすがに週末には利食い売りで下げましたが、堅調に推移した1週間でした。
週間ではすべての株価指数が上昇しました。

8月のSQ値は13640円03銭で、これが攻防戦ラインとして続いておりましたが、
いったんは下方向への動きになりました。
すかさず切り返したことは良い動きといえますが、期待と楽観でやり過ぎとの指摘もあります。

米雇用統計は失業率が予想より良かったものの、非農業部門就業者数が予想を下回りました。
2020年オリンピック・パラリンピック開催地は東京に決定しました。(祝)


個別株の中にも振れ幅が大きいものもあり、過剰なレバレッジや信用取引を行った方は
想定外の価格変動による思わぬ結果をもたらされる可能性があります。
特にマザーズ市場のバイオ関連株やネット関連株の値動きは非常に大きくなっています。

もはや株高は国策と言ったらオーバーでしょうが、預金はゼロ金利、国債さえも買いづらく
なった今、資産運用をするとすれば株式か外貨が選択肢になるでしょう。


      日経平均年初来の高値        日経平均年初来の安値

終値  15627円26銭( 5月22日)     10486円99銭( 1月23日)      
ザラバ 15942円60銭( 5月23日)     10398円61銭( 1月 9日)


9月6日時点での各移動平均線(円未満切り捨て)
  5日移動平均線(上昇中) 13906円  
 25日移動平均線(下落中) 13721円
 75日移動平均線(下落中) 13778円


日本市場は外国人が継続的に買い越していること、円安が進行していることが強気の
2大要因で、この要因が続く限りは継続的な下落は考えにくくなっていますが、
この2大要因にかく乱要因が見え隠れしています。
企業業績はまだら模様で銘柄間の格差は大きくなっています。

海外には波乱要因は多々あります。
原油高によるガソリン価格高騰は(日本は円安も)庶民の懐を直撃します。
現在では日本株は需給(特に外国人買い)、為替相場、業績動向(特に個別株)が
注目要因です。
さらに米金融緩和縮小の時期という重大イベントが存在し、これに関するニュースや要人発言は
市場を揺さぶります。
私の個人的意見では現時点では緩和縮小は見えません。
シリア情勢も予断は許しません。


昨年11月からは強い上昇相場になっており、投資家の懐具合は絶好調なはずでした。
昨年1年間の日経平均の上昇率約23%は投資のリターンとしては素晴らしいものになりました。
投資が報われた1年といっていいでしょう。
短期の方の現在保有株は含み損のものもあり、苦戦を強いられている方もおられるでしょう。
現在はボラティリティが大きくなっており、短時間での乱高下が発生します。
株価アップの恩恵も昨年から持ち続けていた人や適切な銘柄選択や売買を行った人は
利益を上げられていても、5月後半以降に購入した人の損益は微妙です。
13000円を割れれば(移動平均線で見て)昨年終盤(11月)からの参加者の収益がトントンに
なります。
売買高を加味すれば(高値圏で多い)少数の勝ち組と多数の負け組になりかねません。
ある程度上がれば利食う投資家が多数なので、売却した株では利益を出していても、
その後に買った株には含み損という可能性も考えられます。
トータルで利益が出ていてもメンタル的には厳しいかもしれません。

どうしても直近の値動きの印象が強く、それに左右されるのがメンタルです。
リスクオン、リスクオフは投資主体のメンタルによる場合がかなりあります。
日本株は外国人の継続買い、円安を受けて相場につきもののオーバーシュートが
発生していた状態でしたが、調整を経て落ち着きを取り戻しつつあります。
慎重な市場参加者が多くなっています。
ただ、オリンピック開催決定で短期的にはお祭り気分が広がる可能性はありますが、
同調しないほうが無難です。

株式市場は2014年3月期の大幅増益を前提に買い進まれています。
しかし、円安が反転すればこの前提が崩れます(特に輸出企業)し、
企業業績について楽観視し過ぎていたのかもしれません。
企業業績は悪いとは言えませんが、市場の過剰な期待値に届かないと売られることが
多々あります。

企業業績をはじめ、数々の分析がなされるでしょうが、上がるから買う・買うから上がるの展開の
原動力は人の恐怖と欲とのバランスの上に立脚しているだけで、理論的分析が通用しない
相場形成がなされます。(いわゆるバブルが相当進行した状態)
従って下がるから売る・売るから下がるの展開になった時も同様の可能性があります。
証券会社をはじめ株高歓迎の業界は上がるための理屈、買わせるためのトークが跋扈します。
彼らが述べるここからの目標値はあまり意味をなしません。

安値買いの人は様子見でしょう。
今年の上昇過程で利食い売りを出したかたは現金ポジションが高くなっている方も
おられるでしょうし、過剰な期待値には届かなくても業績は昨年以上です。
円安・外国人買いの前提が変わるのか、変わらないのかを見極めたいところです。
短期の人は売り・買いどちらにもチャンスがありそうですが、逆にベットしてしまう危険性も
あります。
典型的なバイ&ホールド・悪く言えばアホールドの人は何もせずに、ホールドしているかも
しれませんが、利食い売りを出した人は現金ポジションが高くなっている人がいるでしょう。

投資家の行動は心理に左右されます。
株は安くなったら買い、高くなったら売ればいいと言いますが、
高いか安いかの基準はなんでしょう。
明確な基準があればそれに従って売買していることでしょう。
多くの投資家は理論ではなく、高くなりそう・安くなりそうという思い込み(感情)で売買します。
もちろん自由ですが、安くなったら買い、高くなったら売りという基準をもって売買していない
ことは明確です。
すでに2014年3月期が大幅増収増益前提に株価形成がなされていますので、
これからも業績動向には注目が集まります。


現在はトレンドフォローが主流です(もちろん一つの有力な手法です)が、
これはある程度上がったら買い、ある程度下がったら売りという手法で、
安いところを買い、高いところを売る事とは違う方法です。
強気なのは証券関係者(笑)くらいでしょうか。

外国からのニュースや要人の発言に一喜一憂させられる可能性は大きいでしょう。
相場上昇の原動力の2大要因(外国人買いと為替)に注目です。

ボラティリティは引き続き大きくなっており、1日の間に乱高下もあり得ますので、
デイトレーダーにはチャンスが続きますが、短期投資家は弱気派と強気派に分れそうです。
中長期の投資家はいまだホールドでしょうか。

13000円台後半は終了した業績発表、現時点での為替を考えれば
居心地の良い水準と言えますが、メンタルやイベントリスクを考えれば見送りが妥当です。

多少のオーバーシュートはあっても13000~14400円の広いボックス相場が居心地がよく
上昇に転じれば、7月25日の安値の14562円93銭の窓埋め、
7月19日高値の14953円29銭が目標になりそうです。

ボラティリティが大きい時こそチャンスですが、失敗した時ほどダメージも大きくなります。
東京オリンピック開催決定でお祭り気分ですが、先週に先読みで織り込み、
週末に下げたことで材料出尽くしとの冷徹な考えもあります。
オリンピック決定で好材料と判断した買いに売りをぶつける手法もあります。(特に大量保有者)
個人個人の考え方次第ですが、シリア情勢、米金融緩和縮小、消費税の行方など
イベントリスクも考えれば「休むも相場」を引き続きお勧めします。


最大のキーポイントは、自分自身の欲と恐怖の葛藤の中での折り合いをつける
自分自身との戦いです。

と同時に投資スタイルを確立できているか、それに応じた売買を冷静に行えるかを
試される期間が続きそうです。

もちろん投資は自己責任でお願いします。


おまけ
直近の(といっても8年前)年間の大幅上昇

2005年(2004年終値→2005年終値)
      11488円76銭→16111円43銭  年間上昇率40.23%

これを当てはめると

2013年(2012年終値→2013年終値)
      10395円18銭→14577円83銭  年間上昇率40.23%


おまけ2  数値は終値

2007年 7月 9日  18261円98銭

2009年 3月10日   7054円98銭    両者の価格差11207円

両者(高値と安値)の

半値戻り    12658円48銭

61.8%戻り 13980円90銭

3分の2戻り  14526円31銭


上記の年間上昇率40.23%の14577円83銭、3分の2戻りの14526円31銭は
5月10日に14607円54銭の終値を付けたことにより達成されました。

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