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特別企画第4回(最終回) 二極化するREIT [株]

現在東証REIT指数は高値圏にあり、不調な他の株価指数をよこめに好調を維持しています。かつては株式市場が軟調になるとディフェンシブ株と称して高利回りの電力株や、景気に左右されにくい薬品株が買われましたたが(今でもその傾向は残っています)いまや電力株をしのぐ高利回りのREITもその役割を担うようになったようです。

しかしREIT指数ではなく、個別のREITを見るとかなりの水準まで買われるものとあまり買われないものの二種類に分かれてきました。これはREITの中でも積極的にキャピタルゲインを狙うものと、あくまで利回り重視のものに別れてきたことを意味します。

REITは本来ミドルリスクミドルリターンの金融商品であり、ある程度の分配金が受け取れる代わりに、価格の変動は株式よりも小さいのが普通でした。

ここへ来ての価格の上昇はREITが小口債券化されているとはいえ、その背後に現物不動産の裏づけがあるからに他なりません。最近一部(おもに都市部)では地価が下げ止まりから上昇に転じてきたことは周知の事実です。つまり組み入れられている不動産が優良物件の場合、資産価格の値上がりの期待とともに、将来の家賃上昇を先取りしている(利回りアップ)動きだと思われます。逆に言えば組み入れられている不動産の価格上昇の期待が薄い場合には、家賃の上昇もそれほど期待できないので、REITの価格上昇に反映してこないのだと思われます。

これはある意味正常な値動きです。かつての土地バブルの最後の局面では土地でさえあればなんでもいい(雑木林や、山間僻地でさえ)という風潮になっていました。

つまり値上がりに目がくらみ、冷静な判断ができない状態になっていたのです。昨年の新興市場の株式もそうでした。むしろ二極化は正常な判断が働いている状態といって良いでしょう。バブルの最終局面では理屈が無視され、REITであればなんでもいいという状態になるでしょう。こうなったら危険ですが、今はまだそうなってはいないのでキャピタルゲイン重視で行くのか、あくまで利回り中心で行くのかを決めて投資に望むのが良いでしょう。もちろん組み込まれている物件を確認することは怠ってはいけません


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