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暴落対処法 2022 [株]

以下の記事は2007年5月に発表した記事に加筆修正したものです。

タイトルは凄いですが、中身はたいしたことはないことをご了承の上でご覧ください。

究極的には未来がわからない限り、暴落から完全に逃れることはできません。
基本的にはそれ(未来)はわからないので完全な方法はありません。
しかしそれでは身も蓋もないので、できるだけ考えてみることにします。

まず、最上位のデイトレーダーがやっている、日にちをまたいでの株の持越しを
しないという方法があります。
これならば一日の終わりには全てのポジションが現金になっているので、
海外からのニュースを受けての暴落に巻き込まれることはなくなります。
また、日本で急落した際もいち早く反応できる(モニターを見続けているので)
事ができます。
しかし、これは専業の人ならではのことなので、普通の投資家にはできないことです。
またこの方法で利益を上げ続けることは高度なスキルが必要と
このブログで述べているように、方法(デイトレード)自体を推奨していません。

そうするとリスク要因を減らして暴落のショックの軽減を図ることが考えられます。
病気と同じでかかってから慌てるより、予防が大事という考えです。
ただしこれをとことんまで追求していくと、投資をしないという結論に至ってしまいます。
確かに持ち株を一切持たなければ暴落による損失はありませんが、
利益機会も一切なくなってしまうのでこれでは本末転倒になってしまいます。

そこで売り上がりという考え方があります。
よくあるのが2倍になったら半分売るというのがそのひとつの例です。
私も好きな方法です。
株価が上がるほどに持ち株を少なくし、株価が下がるほどに持ち株を多くするという
手法です。
これをキャッシュポジションと組み合わせることによってその配分を調整すると
いう手法は実際に多くの機関投資家が使用しています。
ただし、この方法は資金や持ち株の多い投資家ほど細かい調整ができるという利点が
生じますので普通の個人投資家にはあまり向かない方法かもしれません。

次に暴落が始まってからの対処法になります。
まず考えられるのが先物やオプションでヘッジする方法です。
さらにはこれらの合成ポジションを組む人もいます。
これらは多くのプロや一部の上級投資家が普段から行っていることです。
個人投資家でもこれらを行っている人がいます。
また信用取引のつなぎ売りと言う方法もありますが、これは一種の両建てであり、
建玉をはずすまではその時点での損益が変化しません。

今まで述べてきた方法は利点もありますが、普通の個人投資家に向いているとは
言いきれない方法で、実際に行っている方もあまりおられないと思います。
そこで一番現実的な考え方としての、暴落が起こってからと暴落が起こる前とに分けて
考えてみたいとおもいます。


まずは暴落が起きてからの考え方です。
なぜ暴落は起きたのでしょうか?
そしてこの暴落はどのくらい続くのでしょうか?(値幅と日柄)
これを追求しないであわてても解決法は見い出せません。
もっとも本当の暴落(一時的な株価の調整でない)ならば早く逃げたもの勝ちに
なりますが、そう簡単に本当の暴落は起きません。
本当に怖いのは値幅の大きさではなく、いつ終わるのかが解らない、時間的な長さを
伴う下げです。
値幅が大きくても短期間に終了すれば、リバウンド狙いの買いもすぐに入るし、
投資家のセンチメントも戻るのが早いのですが、時間が長いと新たに買いを入れる
投資家が次々にやられ、だんだんと投資家のセンチメントが冷え込んでいきます。
そうなると立ち直ることが難しくなります。
人が相場観を持って投資を行う以上メンタルを無視することは困難(不可能に近い)です。
だからこそ機械的売買や、機械にやらせる手法が存在するのです。

上記のような悪質なものでなければ、ある程度の時間(3ヶ月~6ヶ月)が経つ間に
相場は回復します。
特に上昇相場の間のショック安はそれより短い期間で終了する事もあります。
2020年のコロナショック(暴落)は1か月余りで株価指数が30%以上下げましたが、
6か月程度で暴落前の高値を回復しました。

最も現実的な対応としては、あまり良い方法とは言えませんが、暴落が一時的だと
思うならば何もしないで我慢するという方法です。
実際多くの投資家が相場の戻りを何もしないで我慢して過ごしています。

少し気の利いた投資家は安値で新たに買いを入れています。(いわゆる難平買い)
但し、この方法を実行するには資金の余力が必要ですので、全力投資している人は
できません。
このブログでは毎週書いていますが、買いたいのにお金がないというパターンです。
(狼狽売りと買いたいのに資金がないは避けなければいけない2大手法)

もう少し気の利く投資家は下げの最初の局面で持ち株を売り、
それより安くなったところで買戻しをしています。(銘柄入れ替えも含みます)
一番ばかばかしいのは恐怖に駆られて狼狽売りをし、市場から退場することです。
次の収益機会も放棄することになるからです。

全く別の方法として本当の長期投資家は下落相場を完全に避けるのは無理だと悟り、
景気サイクルが変化しない限り投資を続けるというスタンスを継続します。
私が理想とするのがこの方法です。
(市場が何時大きく下がる、何時大きく上げるはわからない)=未来はわからない
尚、景気サイクルについては、いつかは記事にしたいと思っています。

後は全体が下げても下げないような個別株を見つけ出すことです。
過去の歴史を検証するとこのような株が実際に存在します。
もちろん過去は未来への保証になりませんが、このような株を見つけ出すことが
真の株式投資の醍醐味だといえるのではないのでしょうか。
この究極を目指して、これに近づけるように一層精進に励むしかありません。

次に暴落が起きる前の考え方です。
暴落はなぜ起きるのでしょう?
需給関係が悪化する(売る人が多くなる)からでしょうか?
なぜ売る人が多くなるのでしょうか?
一番単純に考えれば株価が(企業業績に比べ)高すぎるからです。
なぜそんなに高くなったのでしょう?
理論的にはとっくに割高になっていたはずです。
秘密をとく鍵は投資家自身にあるようです。
投資家とは欲張りであり、欲は目を曇らせます。
曇った目では冷静な判断ができません。
しかし多くの人がそうなるので相場はオーバーシュートします
(理論を無視して買われます)
これは今まで繰り返されてきた歴史であり、これからも繰り返される歴史です。
これは学習効果がない面もありますが(特に初体験のバブル)オーバーシュートして
バブル化した株のほうがより短期でより大きく儲けるチャンスがあることを知っている
人がいるからなのです。
丁度、腐る前の果物が一番甘い状態になるのと同じことなのです。
これを知って参加している人と知らないで参加している人がいるだけの事なのです。
当然逃げるタイミングは前者のほうが勝っているので、後者はバブル崩壊に巻き込まれて
大損する可能性が高くなるだけのことです。

方法は二つ、全てのリスクリターンを承知で参加するか、一切関わらずに自分の道を進み
バブルのリスクをかぶらない代わりにそのリターンを諦めるかです。
ただし独自の道を行ってもバブルが崩壊すると持ち株がある場合、
巻き添えを食うリスクがあることは心に留めておいてください。
割に合わないと思うでしょうが、不条理な事があるのが世の習いです。

どんなに優秀な理論でも相場を全て分析しつくす事はできません。
また外からうかがい知れない投資家心理がある以上絶対の方法もありません。
その理解できない部分が相場の面白さであり、人を強烈にひきつける魅力(魔力?)
なのです。

これが、一生かけてもたどり着けない相場道なのでしょうか?
これは、あらゆる分野の達人がいう言葉ですが、
これで終わりという完成形はないということです。


機械的売買
長期、分散、積み立てのインデックス投資はこれに該当します。


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