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日本株式市場の現状 [株]

本日前場の日経平均は114円67銭高の7818円82銭で終了しています。
ダウの小幅安をものともせず続伸しています。
市場には底を打ったとの楽観論もありますが、日本市場が独歩高する要因はなく、売り方が予想外の展開にあわてての買い戻しが中心なので、価格が上昇しているほど市場に買いは入っていません。
売買代金や売買高の低調がそれを物語っています。
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1989年までは右肩上がりで、いつ買ってもよく、下がっても我慢していればいつかは上がるのが日本市場でした。
それだけの成長力や活気が日本市場や日本人投資家にあったのです。

ところがバブルが崩壊した1990年以降は右肩下がりで、値下がりの期間が長く、タイミングを的確にとらえなければ利益が出しにくくなったのです。(月足日経平均チャートをご覧ください)
単純なバイ&ホールドでは簡単に利益が出しにくい成長力の低い市場になってしまったのです。
実際、経済面でもデフレの期間が長くなり、超低金利が定着しました。
このため低金利が株高要因として効きにくくなってしまいました。

さらに外国人に売買シェアを握られ、外国人が買えば上がる、売れば下がるという風に外国人主導での市場形成により日本人投資家の主体性が失われました。
こうしてNYが上がれば上がる、下がれば下がるという写真相場が定着しました。

さらに投資に対する偏見や投資教育の稚拙さが投資家の誕生を妨げています。
少数の例外を除けば大学でさえも投資に関する教育はなされていません。
また、投資と博打を混同されている方も少なくなく、投資で稼ぐ方も尊敬されないばかりでなく、軽蔑の対象にすらされている有様です。

税制に関しても無税→売買代金の1%課税→利益の10%課税と言うように投資促進とは逆の流れになっています。
株式市場を大切にしないのはこの国の政府の特徴で、投資家を育てようという心意気は税制を見る限りでは全く見られません。

これでは日本人が日本市場を軽視するのも仕方がありません。

このままでは日本市場が世界から見捨てられてしまうと考えるのは杞憂でしょうか。


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コメント 7

nanashi

こんにちは。
>市場には底を打ったとの楽観論
彼岸底などといいますので、25日線も突破しましたので展望は開けたかと思っていましたが?
昨年10月10日から週に一度更新される売り残の増加が顕著でした。
あれからちょうど5か月を超えました。
期限付き信用においては最大6カ月で決済による買い戻しがあると思われます。
この上昇は売り方の買い戻しによる短期的な需給改善と捉えられているのですね。
売買代金は昨日時点で、1兆2千億円程度でしたが3年ぐらい前までの売買代金は、2~3兆円でした。
この数字も一つの目安ですね?

by nanashi (2009-03-17 12:10) 

renbajinharuhi

こんにちは、nanashiさん。
売買高が増加しないのに大幅上昇するということは市場参加者が少ないと考えられます。
株価が上がっても買値が高いので(利食い)売りが出せない。
売り方は損失が膨らむので(強制決済を含め)何が何でも買い戻す。
したがって予想以上に堅調になるといったところでしょう。
しかも期末(3月末)の株価が高いほうがいい市場参加者の存在が、株高を煽ります。

短期的には(25日線を含めたチャート上)上昇に転換しましたが、中期線(週足・13週線や26週線)長期線(月足・13カ月線)では下落トレンドのままで、バイ&ホールドの長期投資家は動いていません(長期での買いが入らない)

何より最大の市場参加者の外国人が買い転換していません。
とはいえ、市場にはオーバーシュートがつきものなので、日経平均で8000円台半ば、時期で4月1~2週までの上昇はあるのかもしれません。

もちろん最大の要因は海外にありますので、これらを注視しなければいけないのは言うまでもありません。
by renbajinharuhi (2009-03-17 13:09) 

nanashi

勉強になります。
確かに日経の週足を見ますと、5週線は回復していますが
13週、26週とも配列がまだ上昇トレンドになっていませんね。
外国人投資家の動向や売買代金の推移などから
この3連騰は買い戻しによる上昇である可能性は高いということがわかるのですね。
海外市場よりも先行しているようにも見えますが、日本の独歩高はありえませんね。
by nanashi (2009-03-17 16:41) 

wine

適正な見方ですね!(^^)
バイアンドホールド、ポートフォリオ、が基本なので、国内市場からは手を引いています。海外の、アメリカ1社のみ、ほかは短期です。
(ボラが大きいので、諸国転戦中)
 しかし、日本市場に対する見方は冷静で、妥当だと思います。
素晴らしいですね!(^0^)
 

by wine (2009-03-18 08:26) 

renbajinharuhi

おはようございます、nanashiさん。
投資スパン(時間)によって仕掛けるタイミングは全く違うことになります。
例えば短期売買の人は25日線突破で買う方法もあるのでしょうが、長期投資のバイ&ホールドの投資家は仕掛けるには速すぎるタイミングだったと思います。
さらに企業の価値と価格によって投資する投資家(割安なら買い・時間を無視)、利回り重視、サポータ的買い(応援する企業を買う)、優待狙いなど様々な投資家がいて答えは一つではないところが投資の(相場の)難しくもあり、楽しいところではないでしょうか。
by renbajinharuhi (2009-03-19 07:24) 

renbajinharuhi

おはようございます、wineさん。
諸国転戦と言うことは世界中の市場を監視しているのですね。
言うは易し、行うは難しです。
素晴らしいことです。
長期投資家の究極の理想形はどのような局面でも上がり続ける最高の株を持ち続けることなので、保有の1銘柄はその要件を満たしている銘柄なのでしょう。

by renbajinharuhi (2009-03-19 07:26) 

renbajinharuhi

chidoriashistockerさん。
今回もnice!をありがとうございます。
by renbajinharuhi (2009-03-31 08:32) 

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