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今週の展望(2022年1月第4週) [株]

日銀利上げ 悪い冗談だ

    2022年1月14日 2022年1月7日 2021年12月30日   

日経平均  28124円28銭 28478円56銭 28791円71銭      
TOPIX    1977.66   1995.68   1992.33    
東証2部   7496.37   7573.92   7622.97    
JASDAQ   3785.16   3824.17   3878.46    
マザーズ    844.78    883.15    987.94    
    

前週(2022年1月第3週)の日本株は4日間の全営業日で前日比250円以上の
高安の日が続きましたが、週間では安くなりました。
オミクロン株の急速な感染拡大で沖縄、広島、山口でまん延防止等重点措置が
実施されたことや米株の軟調、円高など不安要因がクローズアップされた週でした。
感染者が1日2万人越えとオミクロン株が猛威を振るっています。
1月11日に発表された東証による企業の選択結果発表は1部株の大半が経過措置も
含めてプライムに移行し、経過措置期間も不明など当初の目的とは違う形で肩透かしと
なりました。
日本銀行が、物価目標が2%に達する前に利上げをすることが可能かどうか議論している
との観測報道が流れましたが、質の悪い冗談にしか聞こえません。
もし来週の日銀政策決定会合で利上げが実施されれば
(私的には可能性ゼロどころか風説の流布にしか聞こえない)日本株は暴落します。

アメリカの量的緩和終了が2022年3月に前倒し(当初2022年6月)、
2022年に3回の利上げ見通しを始め、世界各地で金利上昇の機運が高まっています。
もちろん日本は蚊帳の外です。

日経平均は週間で354円28銭安で、すべての指数が下げました。
米中対立、中国景気悪化、米金利上昇、富裕層増税気運、
サプライチェーン問題など海外発の要因の影響(株価含む)が日本市場を揺さぶる
主役で日本の政治、政策もこれに加わります。
さらに日本も含め世界各国でオミクロン(変異株コロナ)が拡大しています。

終了した中間決算はおおむね好調と言えますが、期待や予想が高すぎ、
単に前期比増益、2019年比増益(2020年はコロナのため)では足りず、
通期上方修正や増配がないと物足りないといった感じで増益だが下方修正では株価が
上がらないどころか下げる展開が多々見られました。

株価が大きく上げると(大きく下げても)理由探しをしますが、
私見では過剰流動性が大きく、売買高が薄い中で(外国人の)先物売りで一方向に動くと
それに追随する商い(特に機械売買=順張りのアルゴ)がその動きを加速することが
要因だと考えます。
それに短期(目先)の投資家も追随することが一層拍車をかけます。
日本株に不安を感じる中、悪材料に過敏に反応し、狼狽売りが出やすくなっています。

経済対策(コロナウイルスの感染抑止と経済活動の両立に向けた)の
財政支出が55兆7000億円になりました。
過去最大規模ながらも内容に賛否両論もある中で、市場はあまり好感したとは言えないと
いうのが印象です。
業績と各種材料が相まみえる中、年始の2週間(8営業日)だけですが
近くて遠いと言われた30000円ですが、30000円以上を買いたいという
投資主体は見当たりませんし、下への警戒感が高まっていますが28000円割れは
買いたい(売り方の買戻し含む)という投資主体も存在します。
2022年3月期が発表され、2023年3月期の増益が見えてこないと
30000円を突破していくのは難しいのではないでしょうか。

上げも下げもペースが速すぎて大方の投資家はついていけてないでしょう。
したがって下がったら買いたいが主流ですが、米中対立や米金利上昇は
たびたび市場を揺り動かすでしょう。(そのほうが都合の良い市場参加者もいます)
投資家心理は微妙なもので、下げたら買いたいでも下げが急速過ぎると様子見や
弱気に転じます。

株価が言わせた結果論ならば、ボラティリティが非常に大きく、金余りとアルゴリズム
売買が一方向に拍車をかけるのが現在の市場と割り切るしかありません。
通常株価は上がるときは買う人と売る人の力が拮抗しつつもやや買い方の力がやや強くて
緩やかに上昇(利食い売りをこなしながら上昇)しますが、株価が下がるときは買う人は
いなくなり(様子見や模様眺め)売り方は狼狽して投げ売りをするので急速に下げます。
2021年11月26日はコロナ変異株という悪材料がありましたが、
下げが急速過ぎると様子見や弱気に転じる中で狼狽売りが出る典型例で大きく下げました。
直近の2022年1月6日も同じ展開だったといえそうです。

国内の経済対策の規模やスピード、対外では米中対立問題、米金利上昇等の材料で
慎重な人が多数派といえます。
2021年8月20日から9月14日までの上昇、その後の10月6日までの下落は
投資格言の「山高ければ、谷深し」を2か月間で示現するほどの乱高下でした。
(下記参照)

シカゴ日経平均先物は28300円(1月14日時点)と週末の日経平均先物を
上回っておりますが、アメリカ市場は月曜日は休場、日銀金融政策決定会合も
ありますので様子見が主流になってもおかしくありません。

2021年1~3月期GDPは年率マイナス5.1%と3期ぶりのマイナスでした。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が各地で出された2021年4~6月の数値は
1次速報は前期比0.3%増、年率換算で1.3%増のプラス成長となりました。
個人消費は予想外の堅調でした。
2021年7~9月期実質国内総生産1次速報は前期比0.8%減、
年率換算で3.0%のマイナス成長でした。
改定値では年率3.6%減と下方修正されました。
実体経済は芳しくありませんが、企業業績は悪くありません。(むしろ良い)
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は2021年10月1日に全面解除され、
好材料ですが、油断ができないことは言うまでもなく、第六波があれば悪材料になります。
少なくとも77以上の国と地域でオミクロン感染者が出るなど油断はできません。
と書きましたが、
3県でのまん延防止等重点措置、各地の患者増加数を見る限り第六波が現実化したと
いってよいでしょう。

日本だけで言えばワクチン接種進行による集団免疫獲得よりも先に緩和措置が取られたので
コロナ患者数が予想通り増加しました。(第五派)
飲食(特に酒)が飲めるようになれば人流増加、何より浮かれ気分の騒ぎになることは
間違いなく、たとえ自粛する人がいても飲食に伴う会話、酒類による自制心の低下、
バカ騒ぎはコロナ以前を鑑みれば必然的に予測され、季節的要因も加味すれば第六波が
ないと言い切れる人は皆無でしょうと書きましたが、年末年始の人流の増加に加え、
海外からのオミクロン株による市中感染で第六波になりました。

2023年3月期予想がどう変わって行くのかが注目されるでしょう。
終了の9月中間期と2022年3月期予想は好調と言えますが、株価の先見性もあり
展開は様々でした。

先進国の主流はワクチン接種進行でコロナ後突入とのシナリオが主流でしたが、
新たな危機(変異株=オミクロン))があり、再び規制強化の動きがみられます。
ただ、待機期間が14日間から10日に短縮されました。
社会インフラを守るために医療関係者等のエッセンシャルワーカーでの濃厚接触者は
毎日検査を受けて6日間陰性ならば勤務を続けられる特例措置も設けるようです。

業績面では悪い数値もあるものの、良い業績の企業が多く見られるようになりました。
コロナ患者増加の選択をしたので世界中の(特に米の)株価に日本は取り残されています。
海外中心のサプライチェーン問題が発生しています。

変異株を含めたコロナ拡大という警戒要因があり、日本もふくめワクチン接種進行で
コロナ後という認識の国は少なくありませんが、多くの国では患者数増加がみられ、
経済活動に悪影響が出ています。
日本はワクチン接種による集団免疫獲得で、その時期(2021年11月末)が終了し、
接種率は78.4%に達しましたが、オミクロン株の発生で
3回目の追加接種が実施されることになりました。
2回目の接種からの期間の8か月も6~7か月に短縮されるほか、できる地域から
速やかに3回目接種との意向も示されました。

接種率も欧米を追い越したので日本も本格的コロナ後相場に期待したいところですが、
投資家のメンタルは非常に揺れ動くので、力強く上昇している間は押し目を
待ちたいと思っていても下げ幅が大きくなると買い手控えに変化します。
株式市場得意の後付けの理屈ならば米中対立激化に加え、コロナ患者増加が株安を
招いたが、オミクロン株は感染力は高いが、重症化にはなりにくいとの楽観的観測が
出遅れ・割安の日本株が見直されたとの発言になるでしょう。
ただ、給料が上がらない中での物価高、いわゆるスタグフレーションの警戒があります。
調整が短期で済めば単なる押し目で絶好の買い場だったと言われ
下げ幅が大きくなったり、長期になれば数々の悪材料がたびたび言われるでしょう。

2021年9月に31年1か月ぶりの高値になった後の急速な下落で
短期的にも中期的にも強弱感対立になりました。
買われる銘柄に乗っている投資家には簡単に儲かる相場と感じるでしょうが、
それ以外の多数の投資家には指数の上げの割に儲からないと思っているかもしれません。
この儲かっていない多数の投資家心理が好材料に鈍感、悪材料に敏感になっています。

8月から10月までの急上昇、急落下は各2週間で1年分の上昇と下落をもたらす
ジェットコースターのような市場でしたが、多くの投資家は何もできなかったかも
しれません。
目まぐるしい年でした。

参考
2021年の高値後の値動き(いずれもザラ場値)

2/16 30714円52銭   3/5 28308円57銭 
             -2405円95銭(-7.83%)

3/18 30485円00銭  3/24 28379円06銭
             -2105円94銭(-6.90%)

4/6  30208円89銭  4/21 28419円84銭
             -1789円05銭(-5.92%)

5/10 29685円41銭  5/13 27385円03銭
             -2300円38銭(-7.74%)

6/15 29480円85銭  6/21 27795円86銭
             -1684円99銭(-5.71%)

6/25  29174円17銭  7/9  27419円40銭
             -1754円77銭(-6.01%)

7/13  28852円31銭  7/30 27272円49銭
             -1579円82銭(-5.47%)

8/12  28279円80銭  8/20 26954円81銭
             -1324円99銭(-4.68%)

大どんでん返し

8/20 26954円81銭   9/14 30795円78銭
             +3840円97銭(+14.2%)

さらに

9/14 30795円78銭   10/6 27293円62銭
             -3502円16銭(-11.3%)


なんて年だ!

短期で見れば非常に目まぐるしい2021年でも1年間のトータルで見れば
値動きが少ない年とも見れます。
まさに視点の違いが認識できた年と言えます。


理論を無視した上昇がバブルですが、だからこそ投資方針が大切になります。
バブルなのでついていかない。バブルでもなんでもついていく。そもそも先行きの
好転が確実(と思う)なのでバブルではない当たり前の上昇。
どう思いどう行動するかは自己責任で自由な世界なので、人それぞれでいいのですが、
利益機会の消失、参加することによる損失。すべて覚悟の上ならば自由です。
かつて最も大事なのは覚悟であると記事を書いたら一部の方に非難を受けましたが、
すべてがわかるわけではないので、投資するにしてもしないにしてもその結果を
受け止めるのは投資家自身なので覚悟はやはり大切です。
最も顕著な例はドルコスト平均法によるインデックスの長期投資で、経済は成長する
その中での優秀な上場企業はそれ以上に価値が上がる(当然株価も)上下のブレは
短期間では大きくても長期で見れば年5%程度の期待収益率に収れんすると信じて
覚悟を決めて投資し続けるという事です。
今回の乱高下にもついていった投資家、唖然として見送っていた投資家、
淡々としていた投資家など様々あるでしょうし、結果もさまざまでしょうが、
自己責任で自由な世界では結果を受け止めて次に進むだけです。

米中対立悪化が気になりますし、慎重な対応が必要なのは言うまでもありませんが、
上記にもあるようにデイトレードを中心とした短期筋(正確には目先筋)は
引き続き直近IPOや小型個別株中心に暴れるでしょう。
秒・分単位のトレードが盛んですが、まさに値動きだけを見たギャンブルです。
もちろん参加自由で、面白いと思う人も多々いるでしょうが、勝つ人より負ける人が
多いのはいうまでもありません。
ギャンブルについていえば、根拠がない(期待収益率がマイナス)にもかかわらず
自分だけは勝てると思って参加することも特徴です。
IPOラッシュで玉石混交で悲喜こもごもの展開が予想できますと書きましたが、
その通りになりました。

デイトレ、短期以外の投資家は休むという選択が良さそうですが、家にいる人が多く
なることによって小口の資金で株をする人が増えていますが、リスクは高そうです。

米株と日本株は同一視するのには疑問があるので慎重な投資姿勢が肝心と言えます。
過剰流動性による金余りの株買いが継続するのか業績好調企業が多くなることによって
業績相場の様相になるのか、米中対立激化懸念、金利上昇、コロナ第六波拡大など
数々の悪材料の可能性は存在していますので、それらの綱引きでしょう。
規制緩和→患者増加→規制強化→患者減少→規制緩和の堂々巡りを1年以上続けて
ワクチン接種でこの堂々巡り終了が見え始めました。
この堂々巡りを続ける選択を政府はとりましたが、政府の発言通りにワクチン接種が
完了し、コロナ拡大がないならば先見性も含めれば買い方針でしょう。
コロナ患者が再び増加すると考える人は別の考え、行動をするでしょう。
中国の数々の問題、米の数々の問題など海外要因が多するうえ、株価のボラティリティも
大きく投資家心理は揺れ動いています。

発表された決算は良く、現在の株価を正当化できるようになりましたし、
金余りの背景がありますが、日銀の買いはほぼ期待できません。
アメリカFRBのテーパリングが発表になりましたが、日銀はサイレントテーパリングと
言える状態です。(何も言わないが日銀買いは大幅減少)
空前絶後の過剰流動性が背景にある中、コロナはいつか終わると考える
投資主体は一部買いを入れ、売りの手じまいと考える投資主体の買戻しもあります。
終了した2021年3月期の企業業績のEPS2000円から見ればPER15.0倍で
30000円なので、この水準は無理とは言えません。
2022年3月期が増益ならば32000円回復も現実化します。
ただ、株高を背景に史上最高の4.9兆円の最終利益を上げたソフトバンクグループが
数値をかさ上げしていることは心に留めておきたいところです。
(注)トヨタとソフトバンクグループの利益を除くとPERは約16.7倍
(注2)ソフトバンクグループの7~9月期は中国株下落等で赤字


米国株(ダウ)

ダウは2020年11月16日にコロナ以前の高値を更新し、史上最高値高値を
更新しましたので2020年11月第4週以降の毎日の記録は省略します。
2020年3月第2週~2020年11月第3週のダウの推移
毎日の株価変動は通常の記事でご覧ください。


ダウは2020年11月16日にコロナ以前の高値でもある終値での史上最高値を
更新しました。
ナスダック指数は市場最高値を更新し、一時12000台を記録しました。
その後は10%の下げで調整入りになっていますが、再び史上最高値を更新しました。
S&P500指数は8月18日に史上最高値を更新しました。(9月2日にさらに更新)
11月13日終値で史上最高値更新です。(11月16日にはさらに更新)
歴史的暴落の後の戻りを見ると(最高値→最安値→戻り高値)が通常ですが、
米国の史上空前の過剰流動性でナスダックとS&P500の両指数は史上最高値を
更新しました。
ダウは4月16日、ナスダックは4月26日、S&P500指数は直近の4月29日に
史上最高値を更新しました。
5月7日にダウが3日連続最高値更新、S&P500指数も史上最高値更新
ナスダック指数(史上最高値は4月26日)も最高値接近と米株は絶好調です。
株価はバブル肯定派と否定派がいますが、バブル肯定派の声が小さくなっています。
9月7日にナスダック指数が史上最高値更新、
9月2日にS&P500指数が史上最高値更新、
ダウ指数も8月16日に史上最高値更新と好調です。
10月21日にS&P500指数史上最高値更新、
10月22日にダウ史上最高値更新と米株は好調に見えます。
11月8日に米株3指数はそろって史上最高値更新と絶好調です。
11月18日にはナスダック指数とS&P500指数が史上最高値更新を更新しました。
(ナスダック指数は11月19日にも史上最高値更新)
オミクロンの影響やいかにと言った局面ですが、S&P500指数は12月10日に
史上最高値を更新しました。
直近の12月23日にS&P500指数は史上最高値を更新しました。
ダウは2022年1月4日に、S&P500指数は2022年1月3日に
史上最高値を更新しました。

米市場は日本市場以上に過剰流動性の存在(もちろん日本以上にお金がじゃぶじゃぶ)
ワクチン接種の進行で日本以上にコロナに対して楽観視しています。
さらに業績が予想以上という企業が多く、先行きに対する強気が多くなってきました。
日本以上に上昇力は強いので、強含みです。
何より上げ続ける株価が投資家心理を揺さぶっています。
もはやこんなことをいう人は米市場ではかなりの少数派で無視されるでしょうし、
適正ではありませんが、コロナで死ぬより、貧乏で死ぬほうが嫌だという事でしょう。
(そう考える人が多いほどコロナは拡大するでしょうが→実際そうなりました)
オミクロン株患者数増加も米株暴落には今のところつながっていません。
ただ、利上げ観測早期化や株式譲渡益増税に対する懸念はあります。
個別株の場合増益でも予想値未達だと下げる場面も見られます。



日本株(日経平均)

日経平均はコロナ以前の高値を更新し、29年ぶりの高値を更新しましたので
2020年11月第2週以降の毎日の記録は省略します。
2020年3月第2週~11月第1週の日経平均の推移
毎日の株価変動は通常の記事でご覧ください。
日経平均優先の上昇がTOPIX優先の上昇に変化しています。


株価が何によって動くかはこのブログの読者ならば言うまでもありませんね。
企業業績、金利、景気、などのファンダメンタル、金融・財政などの政策
チャートの形状をはじめとしたテクニカル、それらを織り込んでの需給など
どれも一理ありますが、最終的には欲と恐怖によって左右される投資家心理です。
まだ上がるという欲(他人が儲けているのだから自分も儲けたい)
まだ下がるという恐怖(今売らないとまだまだ下がる。これ以上損したくない)
さらにシステム売買が一方向への拡大要因を後押しします。
だからこそ理論を無視した上昇や下落(オーバーシュート)が起きるのです。
この人間心理(投資家心理)が下げるときの狼狽売り、上がるときの飛びつき買いに
つながるのです。
昨年はこれら(特に狼狽売り)がたびたび見られましたし、8月の年初来安値更新は
これらによってもたらされました。
特にマザ-ズ市場のにその傾向が顕著でしたが、株式市場全体にその傾向が
伝わっていました。
まだ下がるかもしれない。毎日下がる恐怖。
売るから下がる、下がるから売るの循環。
信用買いの強制決済を含む投げ売り、買い方不在での急落。

これが逆回転を始めると
まだ上がるかもしれない。毎日上がる焦り。
買うから上がる、上がるから買うの循環。
さらにたまっていた売り方(特に空売り)の投げによる(強制)決済の買戻し。
下手に新規の売り方にでもなろうものなら上げの燃料(強制決済の買戻し)に
されそうです。
ともかく上げでも下げでも急速過ぎるという感想です。
特にそれが短期間、極端な場合は1日のうちの上げ下げで現れます。



過去の歴史
ご覧になりたい方は

人間心理はパニックに陥ると冷静な判断はできなくなります。
短期的には数々の好悪材料が市場を揺さぶりますが、長期で見ればどうなのでしょう。
長い目で見れば期待収益率に近くなると私は思うので、投資は続けます。
2021年3月期の業績は発表の通り好調でした。
では2022年は?2023年は?5年後は?10年後は?
誰にもわかりません。わかる(と思う)人は考え行動していることでしょう。
投資の時間軸によって全く正反対の考え・行動になることは当然です。
コロナは永久に続かない、インフルエンザのようにいつかはなる(ワクチン+治療薬)を
否定できる人はいないでしょう。
時期の断言はできませんが、承認されている既存薬や物質はあります。
直近では塩野義製薬のS-217622(まだ臨床試験中)が注目されました。
海外でもコロナ治療薬の開発は進んでいます。
オミクロンにも対応するワクチンや治療薬が待たれます。
期待の国産ワクチンは進行状況に差がありますが、塩野義製薬、VLPTジャパン、
第一三共、KMバイオロジクス、アンジェスが開発中です。
米製薬大手メルクの飲み薬モルヌピラビルが国内初の特例承認を受けました。
さらにパクスロビド(米・ファイザー製)への期待もあります。

未来はわかりません。
この前提を信じられる人は投資を続けましょう。(期待収益率がプラスなので)
これが覚悟という事です。
私自身は株式市場に居続ける方針を取っています。
唯一の例外は1990年終盤くらいでしょうか。
現在市場参加者は慎重派優勢と言えますが
企業業績から見れば(業績悪化が発表されない限り)割安という意見もあります。
高いと思う投資家は売りで参加するという選択より様子見という選択を取りそうです。
特に株価指数(日経平均等)は上げでも急速でさんざんやられており懲りているからです。
弱気な投資家がある程度いるまでは上がるかもしれませんが、
逆に市場が総強気になれば危険です。
もし、2020年のような総弱気があれば(特に長期投資家は)買いのチャンスです。

大切かつ必要なことはメンタルの崩壊と資金の枯渇を起こさないことです。
狼狽して投げ売りをすることと買いたいのにお金がないという事を避ければ
必ず利益をもたらしてくれるのが投資です。
特に大幅安の時こそチャンスです。
2020年の下げはリーマンショック以来12年ぶりのチャンスでした。
本当の長期投資家ならばそう感じて、買っていたことでしょう。
2021年年初来安値更新の時は新規買いの人にとってはぞこまでの下げを他者が
肩代わりしてくれたという事です。

株は安く買って高く売るならば、今は高いですか?安いですか?
高いと答える人はカラ売りという手法もあります。ベアファンドもあります。
プットオプションの買い、コールオプションの売りもあります。
これらを買いポジションのリスクヘッジに使う人もいるでしょう。
31年ぶりの高値更新で上がると思う人は買ったでしょうが、飛びつき買いをして
下がれば歴史的な高値掴みになる可能性はあります。
上に記したように含み損に耐えられなくなって狼狽売りをすることと買いたいのに
お金がないという事態さえ起こさなければ何年後か先にあなたにリターンを
もたらしてくれるでしょう。
念のために付け加えますが、個人投資家には何もしない自由、いわゆる休むも相場という
選択肢があります。
プロには休むは原則ありませんし、TOPXが31年ぶりの高値を付ける中で買い遅れて
いれば査定は悪化します。
このプロの買い遅れによる狼狽買い?が上げを加速した可能性はあるでしょう。

コロナウイルス肺炎で昨年5月18日発表の2020年1月~3月期もGDPが
予想通りマイナスになりましたので、2四半期連続のマイナスは景気後退との定義に
準じれば、日本は景気後退になりますので、政策等がなければ深刻な事態も考慮すべき
局面になるところですが、不足との意見はあったものの各種政策が実施されました。
なお2020年4~6月期のGDPは年率換算-27.8%と過去最悪の数値でした。
遅ればせながら景気のピークは2018年10月との公式発表がありました。
発表された日本経済研究センターによるアンケート調査では景気の谷は
2020年5月との報告があります。
現在の相場に生きている人にはもはや昔ばなしでしょう。
2021年1~3月期はマイナスながらも4~6月期はプラスでした。
しかし、2021年7~9月期は再びマイナスに転落し、改定値では下方修正されました。

短兵急に利益獲得を目指す人は株価の値動きで勝負すべきでしょう。
買いでも売りでもありですが、急速な上げの後は急速な下げ(利食い売り含む)も
ありえることは承知していなければなりません。
最も気長な人は利回りで考えて一生売らなくても年~%のインカムがあるならば
毎日(以上)株価を見なくてもいいやという水準で買いましょう。
すでにジャンク債以外の債券は年2%以上の利回りは得にくくなっています。
「金利の死」という言葉さえありました。
もちろん株は減配、無配、倒産などのリスクはありますが、安全高利回りは
投資の世界にはありません(あればだれもがそれを選択する)ので、
繰り返しますが、狼狽売りと資金枯渇をもたらさない手法を取りましょう。

日本を代表し、世界にも通用する企業の株が利回り4%以上になっていました。
それらの会社が社債を発行すれば(している企業もあります)ジャンク債並みの
格付けでしょうか?答えは否です。
もちろん業績悪による一時的な減配や無配はあるかもしれませんが、
2021年3月期で無配になったとしても本当の優良企業はそのような事態は
長く続きません。
特に日本企業は諸外国と比べ安定配当の傾向(賛否両論)がありますので
本当の優良企業は簡単に無配や減配にはなりにくいのです。
逆説的に見れば2021年3月期に無配や減配にならなかった企業は安定優良企業と
言えそうです。

投資など必要ない(裕福で一生生活に困らない)ならば申し分ありません。
そのような人はこのブログなど読んでいないでしょう。

投資に大切なもの
1.メンタル
2.マネーマネジメント
3.メソッド
とするならばまさに1.と2.が本格的に試される時期で
1.が狼狽しないです。
2.が資金枯渇を起こさないことで
さらに3.において長期的視点を持つことの大切さを知る良い機会になります。


手法別
デイトレード   タイミング選択の腕の見せ所。
短期       個別に売りで勝負と買いで勝負の使い分け。
中期       個別銘柄か指数か。
長期       ホールドか利食いかの選択。
インデックス投資 やるべきことを淡々とやるだけ
         昨年の乱高下でも淡々としていたならばインデックス投資家の鑑です。

私的には     勤労者の平均年収を配当金で得られたらいいな~


米株はコロナ後相場なので、(オミクロンで)何時まで押すかが注目の的でしたが
ダウとS&P500指数史上最高値更新で上を目指しそうです。
日本株については方向感が微妙になりましたが、上値(戻り)探しになります。
最大の上昇要因は過剰流動性なので、金利上昇(最悪は利上げ)が悪材料です。
その次はコロナ終息で(終息気配含む)景気対策終了という事になります。
つまり自然体に戻る過程のどこかで調整(以上もあり得る)という事です。
但し、相場はいかなる好悪材料も時間の経過とともに織り込むという習性があります。
未曽有の緩和状態終了の中で市場がどのように織り込んでいくのかが
これからの興味の中心でしょう。

現在はワクチン接種、治療薬もいずれできるとの前提でコロナ後との考えが
主流で、経済重視で過剰流動性による資金供給なんといっても投資家心理に訴える
株価の上昇が投資家心理の好転につながり、この部分(投資家心理)は
日本株では強気優勢ですが、油断はできません。
オミクロン次第(第六波の行方、ワクチンの有効性はどうか等)でしょう。
90%以上有効のワクチンとのニュースで市場的にはコロナ後の雰囲気が
高くなっています。(よく言えば先見性、悪く言えば焦りによる飛びつき)
ワクチン接種開始で、副反応があることには無視しての強気が主流ですが、
コロナの動向(特に変異株)と企業業績には注意を払うべきです。
投資資金は元来臆病なものです。
しかし、オミクロンにめどがつけば2020年のように急落後の上昇の
再現も考えられます。




2022年1月14日時点での各移動平均線

  5日移動平均線(下落中) 28416円02銭  
 25日移動平均線(下落中) 28656円54銭
 75日移動平均線(下落中) 28848円78銭
200日移動平均線(下落中) 28786円78銭

25日平均線は上にあるように28656円54銭です。
1月14日時点ではこの値より下にあるので上値メドですが、
一定のゾーンでのもみ合いの上、各種移動平均線が近く、移動平均線が機能しにくい
展開なので方向感が出るのを確認したいところです。
しかも上値切り下げ、下値切り上げのいわゆる三角持ち合いの形なので、
間もなる始まる第3四半期決算と通期予想で上下どちらかへ持ち合い離れが想定されます。

国外には不安要因満載です。(海外のコロナ拡大とサプライチェーン問題が代表)
中期線では慎重、長期線では微妙なゾーンです。
上げも下げも急速過ぎてついていけない投資家も少なからずいるでしょう。

日本市場に最大の影響を及ぼす外国人投資家は3週間連続の買い越しです。
直近8週間で3週間の買い越しと5週間の売り越しです。
オミクロン株が不安要因とされていますが、数値と株価が一致していない気がします。
終了した業績発表をもとにして商いが行われれば、業績相場の様相を呈しても
不思議ではありませんが、投資家心理はおだやかでは(上げも下げもスピードが早すぎる)
ありません。

注記 投資主体別売買動向は毎週第4営業日午後3時に資料を掲載します
(通常は木曜日、祝日等非営業日がある場合はその分後ろ倒し)

日本株全体が上げ続けるには、外国人買いが継続する必要があります。
外国人が継続的な買い越しになるかが、上昇トレンドへのカギを握っています。
ドルベースでみてると
2015年12月30日は158ドル06セント
(日経平均19033円71銭・円ドル120円42銭)

2016年12月30日のドルベースは163ドル20セント
(日経平均19883円90銭・円ドル117円12銭)

2017年12月29日のドルベースは202ドル06セント
(日経平均22764円94銭・円ドル112円66銭)

2018年12月28日のドルベースは181ドル27セント
(日経平均20014円77銭・円ドル110円41銭)

2019年12月30日のドルベースは216ドル73セント
(日経平均23656円62銭・円ドル109円15銭)

2020年12月30日のドルベースは264ドル51セント
(日経平均27444円17銭・円ドル103円34銭)

2021年12月30日のドルベースは250ドル07セント
(日経平均28791円71銭・円ドル115円13銭)

2022年1月14日のドルベースは247ドル13セント
(日経平均28124円28銭・円ドル113円80銭)

週末ベース高値2021年2月19日 284ドル23セント
(日経平均30017円92銭・円ドル105円61銭)

直近(2022年1月14日)では週間でドルベースで上げており、
円高の進行もありますがドルベースでは昨年末を下回っています。
コロナ変異株(オミクロン)で第六波襲来で弱気持続の可能性もあり、
十分な警戒が必要でしょう。
円ベースでは昨年末を下回っています。
投資方針次第ですが、外国人は日本株投資にやや慎重になるかもしれません。
米中対立や米金利上昇などの材料は投資家と市場をたびたび揺さぶるでしょう。
さらに変異型コロナ(オミクロン)の存在は無視できません。


最大のキーポイントは、自分自身の欲と恐怖の葛藤の中での折り合いをつける
自分自身との戦いです。

と同時に投資スタイルを確立できているか、それに応じた売買を冷静に行えるかを
試される期間が続きそうです。

もちろん投資は自己責任でお願いします。



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