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今週の展望(2021年11月第4週) [株]

55兆7000億円

    2021年11月19日 2021年11月12日 2020年12月30日  

日経平均  29745円87銭 29609円97銭  27444円17銭    
TOPIX    2044.53   2040.60    1804.68
東証2部   7639.50   7693.83    6570.91
JASDAQ   4011.73   3990.31    3719.41
マザーズ   1154.01   1137.65    1196.49
    

前週(2021年11月第3週)の日本株は2021年7~9月期実質国内総生産
1次速報は前期比0.8%減、年率換算で3.0%のマイナス成長で
2四半期ぶり(2021年1~3月期以来)のマイナスを受けてのスタートでしたが、
週間では上昇しました。
終了した中間決算はおおむね好調と言えますが、期待や予想が高すぎ、
単に前期比増益、2019年比増益(2020年はコロナのため)では足りず、
通期上方修正や増配がないと物足りないといった感じで増益だが下方修正では株価が
上がらないどころか下げる展開が多々見られました。

株価が大きく上げると(大きく下げても)理由探しをしますが、
私見では過剰流動性が大きく、売買高が薄い中で一方向に動くとそれに追随する商い
(特に機械売買=順張りのアルゴ)がその動きを加速することが要因だと考えます。
それに短期(目先)の投資家も追随することが一層拍車をかけます。

日経平均は週間で135円90銭高で、東証2部指数以外の指数は上げました。
昨年末比ではマザーズ指数のみがマイナスです。(上記参照)
中国恒大集団破綻懸念、中国景気悪化、米金利上昇、富裕層増税気運、
サプライチェーン問題など海外発の要因の影響(株価含む)が日本市場を揺さぶる
主役で日本の政治、政策もこれに加わります。
さらにオーストラリア、ドイツ、韓国等ではコロナの拡大も見られます。

タイトルにもある経済対策(コロナウイルスの感染抑止と経済活動の両立に向けた)の
財政支出が55兆7000億円になりました。
過去最大規模ながらも内容に賛否両論もありますが、市場がどのような評価を
下すのかをまずは確認したいところです。
中間決算発表も終了し、業績と各種材料が相まみえる中、年末相場がスタートしましたが、
近くて遠いと言われた30000円を付けるのかどうかが注目ですが
30000円以上を買いたいという投資主体は見当たりません。

上げも下げもペースが速すぎて大方の投資家はついていけてないでしょう。
したがって下がったら買いたいが主流ですが、中国恒大集団破綻懸念や米金利上昇は
たびたび市場を揺り動かすでしょう。(そのほうが都合の良い市場参加者もいます)
投資家心理は微妙なもので、下げたら買いたいでも下げが急速過ぎると様子見や
弱気に転じます。

株価が言わせた結果論ならば、ボラティリティが非常に大きく、金余りとアルゴリズム
売買が一方向に拍車をかけるのが現在の市場と割り切るしかありません。
通常株価は上がるときは買う人と売る人の力が拮抗しつつもやや買い方の力がやや強くて
緩やかに上昇(利食い売りをこなしながら上昇)しますが、株価が下がるときは買う人は
いなくなり(様子見や模様眺め)売り方は狼狽して投げ売りをするので急速に下げます。

国内の経済対策の規模やスピード、対外では中国恒大集団問題、米金利上昇等の材料で
慎重な人が多数派といえます。
8月20日から9月14日までの上昇、その後の10月6日までの下落は
投資格言の「山高ければ、谷深し」を2か月間で示現するほどの乱高下でした。
(下記参照)

シカゴ日経平均先物は29625円と週末の日経平均先物を下回っており、
政策の効果を確認してから、海外の諸不安要因とをはかりにかけたいなど模様眺め要因
には事欠かずで強気の人は少なそうですが、落ち着いた展開を期待している人も
少なくないでしょう。

2021年1~3月期GDPは年率マイナス5.1%と3期ぶりのマイナスでした。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が各地で出された2021年4~6月の数値は
1次速報は前期比0.3%増、年率換算で1.3%増のプラス成長となりました。
個人消費は予想外の堅調でした。
上記にあるように2021年7~9月期実質国内総生産1次速報は前期比0.8%減、
年率換算で3.0%のマイナス成長でした。
実体経済は芳しくありませんが、株価には影響はなかったようです。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は10月1日に全面解除され、そのことは
好材料ですが、油断ができないことは言うまでもなく、第六波があれば悪材料になります。
オーストラリア、ドイツ、韓国等ではコロナ患者数が増加するなど油断はできません。

日本だけで言えばワクチン接種進行による集団免疫獲得よりも先に緩和措置が取られたので
コロナ患者数が予想通り増加しました。(第五派)
飲食(特に酒)が飲めるようになれば人流増加、何より浮かれ気分の騒ぎになることは
間違いなく、たとえ自粛する人がいても飲食に伴う会話、酒類による自制心の低下、
バカ騒ぎはコロナ以前を鑑みれば必然的に予測され、季節的要因も加味すれば第六波が
ないと言い切れる人は皆無でしょう。
緊急事態宣言発出は数字の上では効果があり、解除で心が緩むことは
大きな不安要因ですが、ワクチン接種進展がどのような効果をもたらすかに注目です。

2022年3月期予想がどう変わって行くのかが注目されるでしょう。
終了の9月中間期と2022年3月期予想は好調と言えますが、株価の先見性もあり
展開は様々でした。

投資は自己責任で自由な世界ですが、短期的なチャートの見方では強気な場面です。
8月20日には年初来安値を更新しましたが、その後の17営業日での3840円もの
予想もできない急速な上昇で弱気全滅、強気しか言えない状態になりました。
もちろん普段から述べている市場が総強気の時が一番危険という事は忘れてはいけません。
まさにその通りになり、今回は16営業日で3502円もの下落になりました。

先進国の主流はワクチン接種進行でコロナ後突入とのシナリオが主流ですが、
ブレイクスルー感染もあり、一気の緩和が行われた時の危険性は無視できません。
9月30日で規制はすべてなくなりましたが、成り行きは気になります。
営業時間短縮も解除されるので人流がどうなるのかには気になります。

業績面では悪い数値もあるものの、良い業績の企業が多く見られるようになりました。
コロナ患者増加の選択をしたので世界中の(特に米の)株価に日本は取り残されています。
海外中心のサプライチェーン問題が発生しています。

変異株を含めたコロナ拡大という警戒要因があるなかですが、
日本もふくめワクチン接種進行でコロナ後という認識の国は少なくありませんが、
一部の国では患者数増加がみられ、経済活動に悪影響が出ています。
日本はワクチン接種による集団免疫獲得で正常化されるでしょうが、
その時期が迫ってきた面(11月末までにワクチン接種完了)があるうえ
接種率も欧米を追い越したので日本も本格的コロナ後相場に期待したいところです。
投資家のメンタルは非常に揺れ動くので、力強く上昇している間は押し目を
待ちたいと思っていても下げ幅が大きくなると買い手控えに変化します。
株式市場得意の後付けの理屈ならば米中対立に加え、コロナ患者増加が株安を招いたが、
出遅れ・割安の日本株が見直されたとの発言になるでしょう。
ただ、給料が上がらない中での物価高、いわゆるスタグフレーションの警戒があります。
調整が短期で済めば単なる押し目で絶好の買い場だったと言われ
下げ幅が大きくなったり、長期になれば数々の悪材料がたびたび言われるでしょう。

2021年2月に30年6か月ぶりの高値になった後の日柄調整状態でしたが、
8月の年初来安値更新の過程で整理は進んだ模様です。
その後の急速な上昇で短期的にも中期的にも強気有利になりました。
買われる銘柄に乗っている投資家には簡単に儲かる相場と感じるでしょうが、
それ以外の多数の投資家には指数の上げの割に儲からないと思っているかもしれません。

8月から10月までの急上昇、急落下は各2週間で1年分の上昇と下落をもたらす
ジェットコースターのような市場でしたが、多くの投資家は何もできなかったかも
しれません。
目まぐるしい年です。

参考
2021年の高値後の値動き(いずれもザラ場値)

2/16 30714円52銭   3/5 28308円57銭 
             -2405円95銭(-7.83%)

3/18 30485円00銭  3/24 28379円06銭
             -2105円94銭(-6.90%)

4/6  30208円89銭  4/21 28419円84銭
             -1789円05銭(-5.92%)

5/10 29685円41銭  5/13 27385円03銭
             -2300円38銭(-7.74%)

6/15 29480円85銭  6/21 27795円86銭
             -1684円99銭(-5.71%)

6/25  29174円17銭  7/9  27419円40銭
             -1754円77銭(-6.01%)

7/13  28852円31銭  7/30 27272円49銭
             -1579円82銭(-5.47%)

8/12  28279円80銭  8/20 26954円81銭
             -1324円99銭(-4.68%)

大どんでん返し

8/20 26954円81銭   9/14 30795円78銭
             +3840円97銭(+14.2%)

さらに

9/14 30795円78銭   10/6 27293円62銭
             -3502円16銭(-11.3%)


なんて年だ!


理論を無視した上昇がバブルですが、だからこそ投資方針が大切になります。
バブルなのでついていかない。バブルでもなんでもついていく。そもそも先行きの
好転が確実(と思う)なのでバブルではない当たり前の上昇。
どう思いどう行動するかは自己責任で自由な世界なので、人それぞれでいいのですが、
利益機会の消失、参加することによる損失。すべて覚悟の上ならば自由です。
かつて最も大事なのは覚悟であると記事を書いたら一部の方に非難を受けましたが、
すべてがわかるわけではないので、投資するにしてもしないにしてもその結果を
受け止めるのは投資家自身なので覚悟はやはり大切です。
最も顕著な例はドルコスト平均法によるインデックスの長期投資で、経済は成長する
その中での優秀な上場企業はそれ以上に価値が上がる(当然株価も)上下のブレは
短期間では大きくても長期で見れば年5%程度の期待収益率に収れんすると信じて
覚悟を決めて投資し続けるという事です。
今回の乱高下にもついて言った投資家、唖然として見送っていた投資家、
淡々としていた投資家など様々あるでしょうし、結果もさまざまでしょうが、
自己責任で自由な世界では結果を受け止めて次に進むだけです。

米中対立悪化が気になりますし、慎重な対応が必要なのは言うまでもありませんが、
上記にもあるようにデイトレードを中心とした短期筋(正確には目先筋)は
引き続き直近IPOや小型個別株中心に暴れるでしょう。
秒・分単位のトレードが盛んですが、まさに値動きだけを見たギャンブルです。
もちろん参加自由で、面白いと思う人も多々いるでしょうが、勝つ人より負ける人が
多いのはいうまでもありません。
ギャンブルについていえば、根拠がない(期待収益率がマイナス)にもかかわらず
自分だけは勝てると思って参加することも特徴です。

デイトレ、短期以外の投資家は休むという選択もありそうですが、家にいる人が多く
なることによって小口の資金で株をする人が増えていますが、リスクは高そうです。

米株と日本株は同一視するのには疑問があるので慎重な投資姿勢が肝心と言えます。
過剰流動性による金余りの株買いが継続するのか業績好調企業が多くなることによって
業績相場の様相になるのか、米中対立再燃懸念、金利上昇、コロナ第六波発生の可能性など
数々の悪材料の可能性は存在していますので、それらの綱引きでしょう。
規制緩和→患者増加→規制強化→患者減少→規制緩和の堂々巡りを1年以上続けて
ワクチン接種でこの堂々巡り終了が見え始めました。
この堂々巡りを続ける選択を政府はとりましたが、政府の発言通りに11月末までに
ワクチン接種が完了するならば先見性も含めれば買い方針でしょう。
コロナ患者が再び増加すると考える人は別の考え、行動をするでしょう。
中国の数々の問題、米の数々の問題など海外要因が多するうえ、株価のボラティリティも
大きく投資家心理は揺れ動いています。

発表された決算は良く、現在の株価を正当化できるようになりましたし、
金余りの背景がありますが、日銀の買いは大きく期待はできません。
アメリカFRBのテーパリングが発表になりましたが、日銀はサイレントテーパリングと
言える状態です。(何も言わないが日銀買いは大幅減少)
空前絶後の過剰流動性が背景にある中、コロナはいつか終わると考える
投資主体は一部買いを入れ、売りの手じまいと考える投資主体の買戻しもあります。
終了した2021年3月期の企業業績のEPS2000円から見ればPER15.0倍で
30000円なので、この水準は無理とは言えません。
2022年3月期が増益ならば32000円回復も現実化します。
ただ、株高を背景に史上最高の4.9兆円の最終利益を上げたソフトバンクグループが
数値をかさ上げしていることは心に留めておきたいところです。
(注)トヨタとソフトバンクグループの利益を除くとPERは約16.7倍
(注2)ソフトバンクグループの7~9月期は中国株下落等で赤字


米国株(ダウ)

ダウは2020年11月16日にコロナ以前の高値を更新し、史上最高値高値を
更新しましたので2020年11月第4週以降の毎日の記録は省略します。
2020年3月第2週~2020年11月第3週のダウの推移
毎日の株価変動は通常の記事でご覧ください。


ダウは2020年11月16日にコロナ以前の高値でもある終値での史上最高値を
更新しました。
ナスダック指数は市場最高値を更新し、一時12000台を記録しました。
その後は10%の下げで調整入りになっていますが、再び史上最高値を更新しました。
S&P500指数は8月18日に史上最高値を更新しました。(9月2日にさらに更新)
11月13日終値で史上最高値更新です。(11月16日にはさらに更新)
歴史的暴落の後の戻りを見ると(最高値→最安値→戻り高値)が通常ですが、
米国の史上空前の過剰流動性でナスダックとS&P500の両指数は史上最高値を
更新しました。
ダウは4月16日、ナスダックは4月26日、S&P500指数は直近の4月29日に
史上最高値を更新しました。
5月7日にダウが3日連続最高値更新、S&P500指数も史上最高値更新
ナスダック指数(史上最高値は4月26日)も最高値接近と米株は絶好調です。
株価はバブル肯定派と否定派がいますが、バブル肯定派の声が小さくなっています。
9月7日にナスダック指数が史上最高値更新、
9月2日にS&P500指数が史上最高値更新、
ダウ指数も8月16日に史上最高値更新と好調です。
10月21日にS&P500指数史上最高値更新、
10月22日にダウ史上最高値更新と米株は好調に見えます。
11月8日に米株3指数はそろって史上最高値更新と絶好調です。
11月18日にはナスダック指数とS&P500指数が史上最高値更新を更新しました。
(ナスダック指数は11月19日にも史上最高値更新)

米市場は日本市場以上に過剰流動性の存在(もちろん日本以上にお金がじゃぶじゃぶ)
ワクチン接種の進行で日本以上にコロナに対して楽観視しています。
さらに業績が予想以上という企業が多く、先行きに対する強気が多くなってきました。
日本以上に上昇力は強いので、強含みです。
何より上げ続ける株価が投資家心理を揺さぶっています。
もはやこんなことをいう人は米市場ではかなりの少数派で無視されるでしょうし、
適正ではありませんが、コロナで死ぬより、貧乏で死ぬほうが嫌だという事でしょう。
(そう考える人が多いほどコロナは拡大するでしょうが→実際そうなりました)
ただ、上記のカッコ内もワクチン接種進行で過去の話です。
ただ、利上げ観測早期化や株式譲渡益増税に対する懸念はあります。
個別株の場合増益でも予想値未達だと下げる場面も見られます。


日本株(日経平均)

日経平均はコロナ以前の高値を更新し、29年ぶりの高値を更新しましたので
2020年11月第2週以降の毎日の記録は省略します。
2020年3月第2週~11月第1週の日経平均の推移
毎日の株価変動は通常の記事でご覧ください。
日経平均優先の上昇がTOPIX優先の上昇に変化しています。


株価が何によって動くかはこのブログの読者ならば言うまでもありませんね。
企業業績、金利、景気、などのファンダメンタル、金融・財政などの政策
チャートの形状をはじめとしたテクニカル、それらを織り込んでの需給など
どれも一理ありますが、最終的には欲と恐怖によって左右される投資家心理です。
まだ上がるという欲(他人が儲けているのだから自分も儲けたい)
まだ下がるという恐怖(今売らないとまだまだ下がる。これ以上損したくない)
さらにシステム売買が一方向への拡大要因を後押しします。
だからこそ理論を無視した上昇や下落(オーバーシュート)が起きるのです。
この人間心理(投資家心理)が下げるときの狼狽売り、上がるときの飛びつき買いに
つながるのです。
今年はこれら(特に狼狽売り)がたびたび見られますし、8月の年初来安値更新は
これらによってもたらされました。
特にマザ-ズ市場の一部銘柄にその傾向が顕著でしたが、株式市場全体にその傾向が
伝わっていました。
まだ下がるかもしれない。毎日下がる恐怖。
売るから下がる、下がるから売るの循環。
信用買いの強制決済を含む投げ売り、買い方不在での急落。

これが逆回転を始めると
まだ上がるかもしれない。毎日上がる焦り。
買うから上がる、上がるから買うの循環。
さらにたまっていた売り方(特に空売り)の投げによる(強制)決済の買戻し。
下手に新規の売り方にでもなろうものなら上げの燃料(強制決済の買戻し)に
されそうです。
ともかく今年は上げでも下げでも急速過ぎるという感想です。
特にそれが短期間、極端な場合は1日のうちの上げ下げで現れます。



過去の歴史
ご覧になりたい方は

人間心理はパニックに陥ると冷静な判断はできなくなります。
短期的には数々の好悪材料が市場を揺さぶりますが、長期で見ればどうなのでしょう。
長い目で見れば期待収益率に近くなると私は思うので、投資は続けます。
2021年3月期の業績は発表の通り好調でした。
では2022年は?2023年は?5年後は?10年後は?
誰にもわかりません。わかる(と思う)人は考え行動していることでしょう。
投資の時間軸によって全く正反対の考え・行動になることは当然です。
コロナは永久に続かない、インフルエンザのようにいつかはなる(ワクチン+治療薬)を
否定できる人はいないでしょう。
時期の断言はできませんが、承認されている既存薬や物質はあります。
直近では塩野義製薬のS-217622(まだ臨床試験中)が注目されました。
海外でもコロナ治療薬の開発は進んでいます。

未来はわかりません。
この前提を信じられる人は投資を続けましょう。(期待収益率がプラスなので)
これが覚悟という事です。
私自身は株式市場に居続ける方針を取っています。
唯一の例外は1990年終盤くらいでしょうか。
現在市場参加者は強弱感対立と言えますが
企業業績から見れば(業績悪化が発表されない限り)割安という意見もあります。
高いと思う投資家は売りで参加するという選択より様子見という選択を取りそうです。
特に株価指数(日経平均等)は上げでも急速でさんざんやられており懲りているからです。
弱気な投資家がある程度いるまでは上がるかもしれませんが、
逆に市場が総強気になれば危険です。

大切かつ必要なことはメンタルの崩壊と資金の枯渇を起こさないことです。
狼狽して投げ売りをすることと買いたいのにお金がないという事を避ければ
必ず利益をもたらしてくれるのが投資です。
特に大幅安の時こそチャンスです。
2020年の下げはリーマンショック以来12年ぶりのチャンスでした。
本当の長期投資家ならばそう感じて、買っていたことでしょう。
2021年年初来安値更新の時は新規買いの人にとってはぞこまでの下げを他者が
肩代わりしてくれたという事です。

株は安く買って高く売るならば、今は高いですか?安いですか?
高いと答える人はカラ売りという手法もあります。ベアファンドもあります。
プットオプションの買い、コールオプションの売りもあります。
これらを買いポジションのリスクヘッジに使う人もいるでしょう。
31年ぶりの高値更新で上がると思う人は買ったでしょうが、飛びつき買いをして
下がれば歴史的な高値掴みになる可能性はあります。
上に記したように含み損に耐えられなくなって狼狽売りをすることと買いたいのに
お金がないという事態さえ起こさなければ何年後か先にあなたにリターンを
もたらしてくれるでしょう。
念のために付け加えますが、個人投資家には何もしない自由、いわゆる休むも相場という
選択肢があります。
プロには休むは原則ありませんし、TOPXが31年ぶりの高値を付ける中で買い遅れて
いれば査定は悪化します。
このプロの買い遅れによる狼狽買い?が上げを加速した可能性はあるでしょう。

コロナウイルス肺炎で昨年5月18日発表の2020年1月~3月期もGDPが
予想通りマイナスになりましたので、2四半期連続のマイナスは景気後退との定義に
準じれば、日本は景気後退になりますので、政策等がなければ深刻な事態も考慮すべき
局面になるところですが、不足との意見はあったものの各種政策が実施されました。
なお2020年4~6月期のGDPは年率換算-27.8%と過去最悪の数値でした。
遅ればせながら景気のピークは2018年10月との公式発表がありました。
発表された日本経済研究センターによるアンケート調査では景気の谷は
2020年5月との報告があります。
現在の相場に生きている人にはもはや昔ばなしでしょう。
2021年1~3月期はマイナスながらも4~6月期はプラスでした。
しかし、2021年7~9月期は再びマイナスに転落しました。

短兵急に利益獲得を目指す人は株価の値動きで勝負すべきでしょう。
買いでも売りでもありですが、急速な上げの後は急速な下げ(利食い売り含む)も
ありえることは承知していなければなりません。
最も気長な人は利回りで考えて一生売らなくても年~%のインカムがあるならば
毎日(以上)株価を見なくてもいいやという水準で買いましょう。
すでにジャンク債以外の債券は年2%以上の利回りは得にくくなっています。
「金利の死」という言葉さえありました。
もちろん株は減配、無配、倒産などのリスクはありますが、安全高利回りは
投資の世界にはありません(あればだれもがそれを選択する)ので、
繰り返しますが、狼狽売りと資金枯渇をもたらさない手法を取りましょう。

日本を代表し、世界にも通用する企業の株が利回り4%以上になっていました。
それらの会社が社債を発行すれば(している企業もあります)ジャンク債並みの
格付けでしょうか?答えは否です。
もちろん業績悪による一時的な減配や無配はあるかもしれませんが、
仮に2021年3月期で無配でも本当の優良企業はそのような事態は長く続きません。
特に日本企業は諸外国と比べ安定配当の傾向(賛否両論)がありますので
本当の優良企業は簡単に無配や減配にはなりにくいのです。
逆説的に見れば2021年3月期に無配や減配にならなかった企業は安定優良企業と
言えそうです。

投資など必要ない(裕福で一生生活に困らない)ならば申し分ありません。
そのような人はこのブログなど読んでいないでしょう。

投資に大切なもの
1.メンタル
2.マネーマネジメント
3.メソッド
とするならばまさに1.と2.が本格的に試される時期で
1.が狼狽しないです。
2.が資金枯渇を起こさないことで
さらに3.において長期的視点を持つことの大切さを知る良い機会になります。


手法別
デイトレード   タイミング選択の腕の見せ所。
短期       個別に売りで勝負と買いで勝負の使い分け。
中期       個別銘柄か指数か。
長期       ホールドか利食いかの選択。
インデックス投資 やるべきことを淡々とやるだけ
         今年の急落でも淡々としていた投資家はインデックス投資家の鑑です。

私的には     勤労者の平均年収を配当金で得られたらいいな~


米株はコロナ後相場なので、何時までどこまで上がるかが注目の的です。
日本株については方向感が上になりましたが、上値探しになります。
最大の上昇要因は過剰流動性なので、金利上昇(最悪は利上げ)が悪材料です。
その次はコロナ終息で(終息気配含む)景気対策終了という事になります。
つまり自然体に戻る過程のどこかで調整(以上もあり得る)という事です。
但し、相場はいかなる好悪材料も時間の経過とともに織り込むという習性があります。

現在はワクチン接種、治療薬もいずれできるとの前提でコロナ後との考えが
主流で、経済重視で過剰流動性による資金供給なんといっても投資家心理に訴える
株価の上昇が投資家心理の好転につながり、この部分(投資家心理)は
日本株では強気優勢ですが、油断はできません。
90%以上有効のワクチンとのニュースで市場的にはコロナ後の雰囲気が
高くなっています。(よく言えば先見性、悪く言えば焦りによる飛びつき)
ワクチン接種開始で、副反応があることには無視しての強気が主流ですが、
コロナの動向(特に変異株)と企業業績には注意を払うべきです。
投資資金は元来臆病なものですが、短期に大きく儲けたいという心理の人は多いので
大胆な行動をとります。




2021年11月19日時点での各移動平均線

  5日移動平均線(上昇中) 29723円56銭  
 25日移動平均線(上昇中) 29302円99銭
 75日移動平均線(上昇中) 28879円02銭
200日移動平均線(上昇中) 28922円37銭

25日平均線は上にあるように29302円99銭です。
11月19日時点ではこの値より上にあるので下値メドですが、
30000円以上は上値抵抗感が強そうです。
国内的には中間決算発表が終了で、業績見通しに注目が集まります。
国外には不安要因満載です。(海外のコロナ拡大とサプライチェーン問題が代表)
中期線では微妙ながらもやや強気、長期線は強気です。
上げも下げも急速過ぎてついていけない投資家も少なからずいるでしょう。

日本市場に最大の影響を及ぼす外国人投資家は2週間ぶりの売り越しです。
直近6週間で3週間の買い越しと3週間の売り越しですが、
終了した業績発表をもとにして商いが行われれば、業績相場の様相を呈しても
不思議ではありませんが、投資家心理はおだやかでは(上げも下げもスピードが早すぎる)
ありません。

注記 投資主体別売買動向は毎週第4営業日午後3時に資料を掲載します
(通常は木曜日、祝日等非営業日がある場合はその分後ろ倒し)

日本株全体が上げ続けるには、外国人買いが継続する必要があります。
外国人が継続的な買い越しになるかが、上昇トレンドへのカギを握っています。
ドルベースでみてると
2015年12月30日は158ドル06セント
(日経平均19033円71銭・円ドル120円42銭)

2016年12月30日のドルベースは163ドル20セント
(日経平均19883円90銭・円ドル117円12銭)

2017年12月29日のドルベースは202ドル06セント
(日経平均22764円94銭・円ドル112円66銭)

2018年12月28日のドルベースは181ドル27セント
(日経平均20014円77銭・円ドル110円41銭)

2019年12月30日のドルベースは216ドル73セント
(日経平均23656円62銭・円ドル109円15銭)

2020年12月30日のドルベースは264ドル51セント
(日経平均27444円17銭・円ドル103円34銭)

2021年11月19日のドルベースは260ドル08セント
(日経平均29745円987銭・円ドル114円37銭)

週末ベース高値2021年2月19日 284ドル23セント
(日経平均30017円92銭・円ドル105円61銭)

直近(2021年11月19日)では週間でドルベースでは上げており、
円安の進行もありドルベースでは昨年末を下回っています。
強気転換ではありませんが、外国人売買は少なからず影響を与えたと考えらえます。
円ベースでは昨年末を上回っています。
投資方針次第ですが、外国人は日本株投資にやや慎重になるかもしれません。
中国恒大集団問題や米金利上昇などの材料は投資家と市場をたびたび揺さぶるでしょう。



最大のキーポイントは、自分自身の欲と恐怖の葛藤の中での折り合いをつける
自分自身との戦いです。

と同時に投資スタイルを確立できているか、それに応じた売買を冷静に行えるかを
試される期間が続きそうです。

もちろん投資は自己責任でお願いします。



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