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今週の展望(2021年9月最終週~10月第1週) [株]

権利付き最終日

     2021年9月24日 2021年9月17日 2020年12月30日  

日経平均  30248円81銭 30500円05銭  27444円17銭    
TOPIX    2090.75   2100.17    1804.68
東証2部   7800.46   7837.90    6570.91
JASDAQ   4089.36   4084.10    3719.41
マザーズ   1163.41   1165.12    1196.49
    

前週(2021年9月第4週)の日本株は休みが多く3営業日しかありませんでしたが、
中国恒大集団破綻懸念が大きく市場を揺さぶり下落しました。
お休み気分の日本市場は海外発の要因で冷水を浴びせられて狼狽売りを呼び込みました。
弱気無用と書きましたが、しょせん影響力の全くないブログのたわごとなど
株価の値動きの前にはひとたまりもありませんでしたが、米株、上海株、日本株を
比べると日本市場参加者が一番狼狽したことが数値の上でも証明されました。

    2021年9月17日    2021年9月24日

ダウ   34584ドル88セント 34798ドル00セント +213.12(+0.6%)
上海総合  3613.966   3613.067  -0.899(-0.02%)
日経平均 30500円05銭  30248円81銭 251円24銭安(-0.82%)

日経平均は週間で251円24銭安、JASDAQ以外のすべての指数は下げました。
昨年末比ではマザーズ指数のみがマイナスです。(上記参照)
9月29日投票の自民党総裁選には河野、岸田、高市、野田の4氏で争われます。
選挙は水物ですが、決選投票になる可能性が高そうです。
今週は権利付き最終日があります。(9月28日)
配当や分割、株主優待を獲得するには9月28日終了時点で株を購入している
必要があります。
投資方針次第で様々な考えや行動があるでしょうが、配当重視の私は売りません。

テーパリングとは金融用語ではQE(量的緩和)の縮小を意味し、アメリカが何時から
これを始めるかが世界中の注目の的ですが、日本(日銀)は明言は一切していませんが、
7月、8月は一切買い入れを行っていません。
確かに日経平均型の買い入れの中止は明言していますが、8月20日の年初来安値でも
一切の資産買い入れは行いませんでした。
まさにサイレントテーパリング(沈黙の資産買い入れ縮小)と言えないでしょうか。
世界で一番遅れている日本という認識でしたが、テーパリングでは先進国で最も進んで
いるとも言え、それに気が付いた投資家が日本株買いに走ったと考えるのは
早計でしょうか。
上げのペースが速すぎて大方の投資家はついていけてないでしょう。
したがって下がったら買いたいが主流ですが、中国恒大集団破綻懸念はたびたび市場を
揺り動かすでしょう。(そのほうが都合の良い市場参加者もいます)

株価が言わせた結果論ならば、日経平均年初来安値は割安で買い戻しのきっかけとなり、
今回は下げのスピードが上げに転嫁した想定外の急速な上昇と言えるでしょう。
今回の中国恒大集団問題は売り(利食い売り含む)の良いきっかけになりました。
通常株価は上がるときは買う人と売る人の力が拮抗しつつもやや買い方の力がやや強くて
緩やかに上昇しますが、株価が下がるときは買う人はいなくなり(様子見や模様眺め)
売り方は狼狽して投げ売りをするので急速に下げます。

中間決算への期待、年末相場への先取りなど強気相場は絶望の中で生まれるものです。
と書きましたが、絶望の中で生まれ、懐疑の中で株価は大きく育ちました。
ただ、楽観までにはいたっていないようです。
むしろ中国恒大集団問題で慎重な人が多数派といえます。

シカゴ日経平均は30035円と週末の日経平均先物を下回っておりますし、
強気の人は少なそうですが、配当に絡む売買はありそうです。
いよいよ次期総理が事実上決まる自民党総裁選投票日が来ますが、
期待で買って事実で売るならば総裁選が決着するまでは買い、決まったら売りがセオリー
ですが、だれが総理になり、どのような政策(特に大型経済対策)かを見極めるまでは
決めつけはしないほうが良いでしょう。

2021年1~3月期GDPは年率マイナス5.1%と3期ぶりのマイナスでした。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が各地で出された2021年4~6月の数値は
1次速報は前期比0.3%増、年率換算で1.3%増のプラス成長となりました。
個人消費は予想外の堅調でした。
心理面では揺れ動いても実体経済はそれほどとは言えないでしょう。
コロナ第五派で患者数高値、非常事態宣言の延長という悪材料があります。
緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は33都道府県にも及び日本の3分の2が
何らかの措置が出されている感染爆発状態でした。
解除もありましたが、9月30日までは何らかの措置が出ている地域も多く
油断ができないことは言うまでもありませんが患者数減少で人々の心は緩んでおり
一斉解除などあれば堂々巡りは続くでしょう。

日本だけで言えばワクチン接種進行による集団免疫獲得よりも先に緩和措置が取られたので
コロナ患者数が予想通り増加しました。
飲食(特に酒)が飲めるようになれば人流増加、何よりも
浮かれ気分の騒ぎになることは間違いなく、たとえ自粛する人がいても飲食に伴う会話
酒類による自制心の低下、バカ騒ぎはコロナ以前を鑑みれば必然的に予測され、
それが少数であっても感染増加は続くでしょう。
患者に若者が多いのは路上飲みによる大騒ぎで飛沫が飛び感染拡大要因になったと
考えれば当然と言えないでしょうか。
4度目の緊急事態宣言発出は数字の上では効果がありましたが、解除で心が緩むことは
大きな不安要因ですが、ワクチン接種進展がどのような効果をもたらすかに注目です。
規制緩和、コロナ患者増加の選択を政府が取ったことに間違いなく、政治への信頼が
失われたこと(もともと信用などないとの見方も)がありますが、新しく選出される
自民党総裁(=新首相)には注目が集まります。
(特にコロナ対策と経済政策)

2021年3月決算は終了したので、2022年3月期予想がどう変わって行くのかが
注目されるでしょう。
9月中間期が発表される10月後半までの値動きに一喜一憂されることは考えられます。
2022年3月期の第1四半期決算では上方修正は例年より多くなりました。
やや気が早いですが、10月後半から始まる中間決算は最注目です。

投資は自己責任で自由な世界ですが、短期的なチャートの見方では強気継続です。
8月20日には年初来安値を更新しましたが、その後の2週間の2740円もの
予想もできない急速な上昇で弱気全滅、強気しか言えない状態になりました。
もちろん普段から述べている市場が総強気の時が一番危険という事は忘れてはいけません。
そういう意味では中国恒大集団問題では市場に慎重派を増加させよいバランスを
もたらしたともいえます。

先進国の主流はワクチン接種進行でコロナ後突入とのシナリオが主流ですが、
ブレイクスルー感染もあり、一気の緩和が行われた時の危険性は無視できません。
9月30日以降の延長はないとの見方が多数でしょう。

業績面では悪い数値もあるものの、良い業績の企業が多く見られるようになりました。
コロナ患者増加の選択をしたので世界中の(特に米の)株価に日本だけ取り残される
結果になりましたが、追い付きつつあります。

変異株を含めたコロナ拡大という警戒要因があるなかですが、
日本もふくめワクチン接種進行でコロナ後という認識の国はすくなくありません。
一部の国では経済活動に悪影響が出ています。
日本もいずれはワクチン接種による集団免疫獲得で正常化されるでしょうが、
その時期が見えてきた面(11月までにワクチン接種完了)があるうえ
接種率も欧米を追い越したので日本も本格的コロナ後相場に期待したいところです。
但し、安易な規制緩和という愚かな選択をすれば堂々巡りは続くでしょう。
投資方針次第ですが、コロナ後相場が本格に始まるとみる投資主体はすでに買ったか、
29000円以下を丹念に拾うという行動をとったことでしょうが、
急速な上昇で現時点では結果的には成功と言えそうです。
投資家のメンタルは非常に揺れ動くので、力強く上昇している間は押し目を
待ちたいと思っていても下げ幅が大きくなると買い手控えに変化します。
株式市場得意の後付けの理屈ならば米中対立に加え、コロナ患者増加が株安を招いたが、
出遅れ・割安の日本株が政権交代で見直されたとの発言になるでしょう。
調整が短期で済めば単なる押し目で絶好の買い場だったと言われ
下げ幅が大きくなったり、長期になれば日本株安は政府の責任と言われるでしょう。

日本株は指数の割には玉石混交です。
業績面からは強気の意見しか聞かれませんが、過剰流動性と景気の底は発表された
2020年4~6月GDPで大底を付けたとみなす投資家は強気でしょう。
日本経済研究センターによるアンケート調査では景気の谷は2020年5月との報告も
ありますし、回復を示唆する指標も散見されます。
ただ、コロナ拡大で医療崩壊があれば前提は吹き飛びますと言い続けて来ましたが、
これが現実となったといってよいでしょう。
ワクチン接種率が上がってくれば市場はコロナ後といった雰囲気が高まってきます。
現在はその初期と言えます。

直近では30年6か月ぶりの高値になった後の日柄調整状態でしたが、
8月の年初来安値更新の過程で整理は進んだ模様です。
その後の急速な上昇で短期的にも中期的にも強気有利になりました。
買われる銘柄に乗っている投資家には簡単に儲かる相場と感じるでしょうが、
それ以外の多数の投資家には指数の上げの割に儲からないと思っているかもしれません。

2月までの上昇が急すぎたため理論重視で売り方に回っていた投資家は強制決済を含め
買戻しを余儀なくされていました。
しかし、2月に30年ぶりの30000円台を付けた後は売り方有利の展開になりました。
むしろ売りは短期でという観点ならば5%以上の下げが何回もある今年は
上手な売り方にとっては2月の高値以降は非常に美味しい年ともいえそうです。
今回の急速な上昇では売り方がやられた形です。

参考
2021年の高値後の値動き(いずれもザラ場値)

2/16 30714円52銭   3/5 28308円57銭 
             -2405円95銭(-7.83%)

3/18 30485円00銭  3/24 28379円06銭
             -2105円94銭(-6.90%)

4/6  30208円89銭  4/21 28419円84銭
             -1789円05銭(-5.92%)

5/10 29685円41銭  5/13 27385円03銭
             -2300円38銭(-7.74%)

6/15 29480円85銭  6/21 27795円86銭
             -1684円99銭(-5.71%)

6/25  29174円17銭  7/9  27419円40銭
             -1754円77銭(-6.01%)

7/13  28852円31銭  7/30 27272円49銭
             -1579円82銭(-5.47%)

8/12  28279円80銭  8/20 26954円81銭
             -1324円99銭(-4.68%)

大どんでん返し

8/20 26954円81銭   9/14 30795円78銭
             +3840円97銭(+14.2%)


理論を無視した上昇がバブルですが、だからこそ投資方針が大切になります。
バブルなのでついていかない。バブルでもなんでもついていく。そもそも先行きの
好転が確実(と思う)なのでバブルではない当たり前の上昇。
どう思いどう行動するかは自己責任で自由な世界なので、人それぞれでいいのですが、
利益機会の消失、参加することによる損失。すべて覚悟の上ならば自由です。
かつて最も大事なのは覚悟であると記事を書いたら一部の方に非難を受けましたが、
すべてがわかるわけではないので、投資するにしてもしないにしてもその結果を
受け止めるのは投資家自身なので覚悟はやはり大切です。
最も顕著な例はドルコスト平均法によるインデックスの長期投資で、経済は成長する
その中での優秀な上場企業はそれ以上に価値が上がる(当然株価も)上下のブレは
短期間では大きくても長期で見れば年5%程度の期待収益率に収れんすると信じて
覚悟を決めて投資し続けるという事です。

米中対立悪化が気になりますし、慎重な対応が必要なのは言うまでもありませんが、
上記にもあるようにデイトレードを中心とした短期筋(正確には目先筋)は
引き続き直近IPOや小型個別株中心に暴れるでしょう。
秒・分単位のトレードが盛んですが、まさに値動きだけを見たギャンブルです。
もちろん参加自由で、面白いと思う人も多々いるでしょうが、勝つ人より負ける人が
多いのはいうまでもありません。
ギャンブルについていえば、根拠がないにもかかわらず自分だけは勝てると思って
参加することも特徴です。

デイトレ、短期以外の投資家は休むという選択もありそうですが、家にいる人が多く
なることによって小口の資金で株をする人が増えていますが、リスクは高そうです。


米株と日本株は同一視するのには疑問があるので慎重な投資姿勢が肝心と言えます。
過剰流動性による金余りの株買いが継続するのか業績好調企業が多くなることによって
業績相場の様相になるのか、米中対立再燃懸念、金利上昇、コロナ第五波発生など
数々の悪材料の可能性は存在していますので、それらの綱引きでしょう。
規制緩和→患者増加→規制強化→患者減少→規制緩和の堂々巡りを1年以上続けて
ワクチン接種でこの堂々巡り終了が見え始めましたが、日本は遅れています。
この堂々巡りを続ける選択を政府はとりましたが、政府の発言通りに11月に
ワクチン接種が完了するならば先見性も含めれば買い方針でしょう。
ワクチン接種が遅れると考える人は別の考え、行動をするでしょう。

コロナウイルス問題が解決すれば別ですが、慎重姿勢は崩せません。
発表された決算は良く、現在の株価を正当化できるようになりましたし、
金余りの背景がありますが、日銀の買いは期待できません。
アメリカFRBのテーパリングが話題になりますが、日銀はサイレントテーパリングと
言える状態です。(何も言わないが日銀買いはない)
空前絶後の過剰流動性が背景にある中、コロナはいつか終わると考える
投資主体は一部買いを入れ、売りの手じまいと考える投資主体の買戻しもあります。
終了した2021年3月期の企業業績のEPS2000円から見ればPER15.0倍で
30000円なので、この水準は無理とは言えません。
2022年3月期が増益ならば32000円回復も現実化します。
ただ、株高を背景に史上最高の4.9兆円の最終利益を上げたソフトバンクグループが
数値をかさ上げしていることは心に留めておきたいところです。
(注)トヨタとソフトバンクグループの利益を除くとPERは約16.7倍


米国株(ダウ)

ダウは2020年11月16日にコロナ以前の高値を更新し、史上最高値高値を
更新しましたので2020年11月第4週以降の毎日の記録は省略します。
2020年3月第2週~2020年11月第3週のダウの推移
毎日の株価変動は通常の記事でご覧ください。


ダウは2020年11月16日にコロナ以前の高値でもある終値での史上最高値を
更新しました。
ナスダック指数は市場最高値を更新し、一時12000台を記録しました。
その後は10%の下げで調整入りになっていますが、再び史上最高値を更新しました。
S&P500指数は8月18日に史上最高値を更新しました。(9月2日にさらに更新)
11月13日終値で史上最高値更新です。(11月16日にはさらに更新)
歴史的暴落の後の戻りを見ると(最高値→最安値→戻り高値)が通常ですが、
米国の史上空前の過剰流動性でナスダックとS&P500の両指数は史上最高値を
更新しました。
ダウは4月16日、ナスダックは4月26日、S&P500指数は直近の4月29日に
史上最高値を更新しました。
5月7日にダウが3日連続最高値更新、S&P500指数も史上最高値更新
ナスダック指数(史上最高値は4月26日)も最高値接近と米株は絶好調です。
株価はバブル肯定派と否定派がいますが、バブル肯定派の声が小さくなっています。
9月7日にナスダック指数が史上最高値更新、
9月2日にS&P500指数が史上最高値更新、
ダウ指数も8月16日に史上最高値更新と好調です。

コロナウイルスが終息する(または終息の気配が見える)までは楽観は禁物で
日本市場は慎重な対応が必要ですが、見切り発車で早く仕込むとする投資主体がいます。
米市場は日本市場以上に過剰流動性の存在(もちろん日本以上にお金がじゃぶじゃぶ)
ワクチン接種の進行で日本以上にコロナに対して楽観視しています。
さらに業績が予想以上という企業が多く、先行きに対する強気が多くなってきました。
日本以上に上昇力は強いので、強含みです。
何より上げ続ける株価が投資家心理を揺さぶっています。
もはやこんなことをいう人は米市場ではかなりの少数派で無視されるでしょうし、
適正ではありませんが、コロナで死ぬより、貧乏で死ぬほうが嫌だという事でしょう。
(そう考える人が多いほどコロナは拡大するでしょうが→実際そうなりました)
ただ、上記のカッコ内もワクチン接種進行で過去の話です。
ただ、利上げ観測早期化や株式譲渡益増税に対する懸念はあります。


日本株(日経平均)

日経平均はコロナ以前の高値を更新し、29年ぶりの高値を更新しましたので
2020年11月第2週以降の毎日の記録は省略します。
2020年3月第2週~11月第1週の日経平均の推移
毎日の株価変動は通常の記事でご覧ください。
日経平均優先の上昇がTOPIX優先の上昇に変化しています。


株価が何によって動くかはこのブログの読者ならば言うまでもありませんね。
企業業績、金利、景気、などのファンダメンタル、金融・財政などの政策
チャートの形状をはじめとしたテクニカル、それらを織り込んでの需給など
どれも一理ありますが、最終的には欲と恐怖によって左右される投資家心理です。
まだ上がるという欲(他人が儲けているのだから自分も儲けたい)
まだ下がるという恐怖(今売らないとまだまだ下がる。これ以上損したくない)
さらにシステム売買が一方向への拡大要因を後押しします。
だからこそ理論を無視した上昇や下落(オーバーシュート)が起きるのです。
この人間心理(投資家心理)が下げるときの狼狽売り、上がるときの飛びつき買いに
つながるのです。
今年はこれら(特に狼狽売り)がたびたび見られますし、直近の年初来安値更新は
これらによってもたらされました。
特にマザ-ズ市場の一部銘柄にその傾向が顕著でしたが、株式市場全体にその傾向が
伝わっていました。
まだ上がるかもしれない。毎日上がる焦り。
買うから上がる、上がるから買うの循環。
さらにたまっていた売り方(特に空売り)の投げによる(強制)決済の買戻し。
下手に新規の売り方にでもなろうものなら上げの燃料(強制決済の買戻し)に
されそうです。
下げるときは狼狽売りによる株価下落の加速に信用買いの投げや強制決済が加わります。
現在は信用売りやカラ売りの強制決済も含む急速な買戻し+外国人買いによる上昇です。


予測が仕事の人はもっともらしく聞こえる理論?で様々な数値を出しますが、
仕事ですので無言は許されないというつらい立場でのことを理解してあげましょう。

過去の歴史
ご覧になりたい方は

人間心理はパニックに陥ると冷静な判断はできなくなります。
金融危機が起きて株が下がってもどうせ株を持っていないのだから関係ないとの
声がありますが、株は景気や経済の通信簿であり、実生活に密接なつながりが
あります。
資産効果、逆資産効果は言うまでもなく、あなたが将来貰うであろう年金にも
株は入っています。
ただ、そうはいっても直接危機感は感じなかったでしょう。
バブル崩壊、ITバブル崩壊、アジア通貨危機、ロシア危機、チャイナショック、
リーマンショック、ブレグジットなど各種危機も日常生活に支障を感じることは
多くはなかったでしょう。
ところが今回はすべての人が日常生活に支障が出るという事態に陥っていました。
全国の学校閉鎖、一部商品の欠品、何より生命・健康への直接被害の恐れなど
パニックになる要因満載で投資どころではないでしょう。
さらに下げを正当化する理屈が後押しします。
企業が好業績を発表してもどうせ次の期は悪くなるので売りのチャンス
景気対策をしても病気がなくなるわけではないので無意味 等が例です。
短期的には事実ですが、未来永劫続くのでしょうか。
そうならば株をすべて売って二度と投資はしないことです。
私はそうは思いませんので、投資は続けます。
2021年3月期の業績は発表の通り好調でした。
では2022年は?2023年は?5年後は?10年後は?
誰にもわかりません。わかる(と思う)人は考え行動していることでしょう。
投資の時間軸によって全く正反対の考え・行動になることは当然です。
コロナは永久に続かない、インフルエンザのようにいつかはなる(ワクチン+治療薬)を
否定できる人はいないでしょう。
時期の断言はできませんが、承認されている既存薬や物質はあります。

未来はわかりません。
この前提を信じられる人は投資を続けましょう。(期待収益率がプラスなので)
これが覚悟という事です。
私自身は株式市場に居続ける方針を取っています。
唯一の例外は1990年終盤くらいでしょうか。
現在市場参加者は下落警戒派が少なくなりつつありますが、
企業業績から見れば(業績悪化が発表されない限り)割安という意見もあります。
高いと思う投資家は売りで参加するという選択より様子見という選択を取りそうです。
特に株価指数(日経平均等)直近の急速な上げげでさんざんやられており
懲りているからです。
弱気な投資家がある程度いるまでは上がるかもしれませんが、
逆に市場が総強気になれば危険です。

大切かつ必要なことはメンタルの崩壊と資金の枯渇を起こさないことです。
狼狽して投げ売りをすることと買いたいのにお金がないという事を避ければ
必ず利益をもたらしてくれるのが投資です。
特に大幅安の時こそチャンスです。
2020年の下げはリーマンショック以来12年ぶりのチャンスでした。
本当の長期投資家ならばそう感じて、買っていたことでしょう。
2021年年初来安値更新という事は新規買いの人にとってはここまでの下げを他者が
肩代わりしてくれたという事です。

株は安く買って高く売るならば、今は高いですか?安いですか?
高いと答える人はカラ売りという手法もあります。ベアファンドもあります。
プットオプションの買い、コールオプションの売りもあります。
これらを買いポジションのリスクヘッジに使う人もいるでしょう。
31年ぶりの高値更新で上がると思う人は買ったでしょうが、飛びつき買いをして
下がれば歴史的な高値掴みになる可能性はあります。
上に記したように含み損に耐えられなくなって狼狽売りをすることと買いたいのに
お金がないという事態さえ起こさなければ何年後か先にあなたにリターンを
もたらしてくれるでしょう。
念のために付け加えますが、個人投資家には何もしない自由、いわゆる休むも相場という
選択肢があります。
プロには休むは原則ありませんし、TOPXが31年ぶりの高値を付ける中で買い遅れて
いれば査定は悪化します。
このプロの買い遅れによる狼狽買い?が上げを加速した可能性はあるでしょう。

コロナウイルス肺炎で昨年5月18日発表の2020年1月~3月期もGDPが
予想通りマイナスになりましたので、2四半期連続のマイナスは景気後退との定義に
準じれば、日本は景気後退になりますので、政策等がなければ深刻な事態も考慮すべき
局面になるところですが、不足との意見はあったものの各種政策が実施されました。
なお2020年4~6月期のGDPは年率換算-27.8%と過去最悪の数値でした。
遅ればせながら景気のピークは2018年10月との公式発表がありました。
発表された日本経済研究センターによるアンケート調査では景気の谷は
2020年5月との報告があります。
現在の相場に生きている人にはもはや昔ばなしでしょう。
2021年1~3月期はマイナスながらも4~6月期はプラスでした。

短兵急に利益獲得を目指す人は株価の値動きで勝負すべきでしょう。
買いでも売りでもありですが、急速な上げの後は急速な下げ(利食い売り含む)も
ありえることは承知していなければなりません。
最も気長な人は利回りで考えて一生売らなくても年~%のインカムがあるならば
毎日(以上)株価を見なくてもいいやという水準で買いましょう。
すでにジャンク債以外の債券は年2%以上の利回りは得にくくなっています。
「金利の死」という言葉さえ出てきました。
もちろん株は減配、無配、倒産などのリスクはありますが、安全高利回りは
投資の世界にはありません(あればだれもがそれを選択する)ので、
繰り返しますが、狼狽売りと資金枯渇をもたらさない手法を取りましょう。

日本を代表し、世界にも通用する企業の株が利回り4%以上になっていました。
それらの会社が社債を発行すれば(している企業もあります)ジャンク債並みの
格付けでしょうか?答えは否です。
もちろん業績悪による一時的な減配や無配はあるかもしれませんが、
仮に2021年3月期で無配でも本当の優良企業はそのような事態は長く続きません。
特に日本企業は諸外国と比べ安定配当の傾向(賛否両論)がありますので
本当の優良企業は簡単に無配や減配にはなりにくいのです。
逆説的に見れば2021年3月期に無配や減配にならなかった企業は安定優良企業と
言えそうです。

投資など必要ない(裕福で一生生活に困らない)ならば申し分ありません。
そのような人はこのブログなど読んでいないでしょう。

投資に大切なもの
1.メンタル
2.マネーマネジメント
3.メソッド
とするならばまさに1.と2.が本格的に試される時期で
1.が狼狽しないです。
2.が資金枯渇を起こさないことで
さらに3.において長期的視点を持つことの大切さを知る良い機会になります。


手法別
デイトレード   タイミング選択の腕の見せ所。
短期       個別に売りで勝負と買いで勝負の使い分け。
中期       個別銘柄か指数か。
長期       ホールドか利食いかの選択。
インデックス投資 やるべきことを淡々とやるだけ
         今回の急落でも淡々としていた投資家はインデックス投資家の鑑です。

私的には     勤労者の平均年収を配当金で得られたらいいな~


米株はコロナ後相場なので、何時までどこまで上がるかが注目の的です。
日本株については方向感が上になりましたが、転換点探しになります。
最大の上昇要因は過剰流動性なので、金利上昇(最悪は利上げ)が悪材料です。
その次はコロナ終息で(終息気配含む)景気対策終了という事になります。
つまり自然体に戻る過程のどこかで調整(以上もあり得る)という事です。
但し、相場はいかなる好悪材料も時間の経過とともに織り込むという習性があります。

現在はワクチン接種、治療薬もいずれできるとの前提でコロナ後との考えが
主流で、経済重視で過剰流動性による資金供給なんといっても投資家心理に訴える
株価の上昇が投資家心理の好転につながり、この部分(投資家心理)は
日本株では強気優勢ですが、油断はできません。
90%以上有効のワクチンとのニュースで市場的にはコロナ後の雰囲気が
高くなっています。(よく言えば先見性、悪く言えば焦りによる飛びつき)
ワクチン接種開始で、副反応があることには無視しての強気が主流ですが、
コロナの動向(特に変異株)と企業業績には注意を払うべきです。
投資資金は元来臆病なものですが、短期に大きく儲けたいという心理の人は多いので
大胆な行動をとります。




2021年9月24日時点での各移動平均線

  5日移動平均線(下落中) 30110円26銭  
 25日移動平均線(上昇中) 29078円33銭
 75日移動平均線(上昇中) 28578円18銭
200日移動平均線(上昇中) 28597円50銭

25日平均線は上にあるように29078円33銭です。
9月24日時点ではこの値より遥か上にあるので下値メドですが、
ここまで来るには中国恒大集団が本格的な問題になった時でしょう。
中期線では強気持続、長期線は強気持続です。
上げが急速過ぎて買いそこなった投資家も少なからずいるでしょう。

今週は投資主体別売買動向は休日が2日のためありません。(下記参照)
日本市場に最大の影響を及ぼす外国人投資家は2週間連続の大幅買い越しです。
直近6週間で4週間の買い越しと2週間の売り越しですが、直近の買い越し額が大きく
売り方の買戻しも加え、買い方が勢いづき年初来高値を更新しました。
全滅状態の売り方がギブアップするのか見どころでしょう。
業績発表をもとにして商いが行われれば、業績相場の様相を呈しても
不思議ではありませんが、投資家心理は微妙(上げスピードが早すぎる)です。

注記 投資主体別売買動向は毎週第4営業日午後3時に資料を掲載します
(通常は木曜日、祝日等非営業日がある場合はその分後ろ倒し)

日本株全体が上げ続けるには、外国人買いが継続する必要があります。
外国人が継続的な買い越しになるかが、上昇トレンドへのカギを握っています。
ドルベースでみてると
2015年12月30日は158ドル06セント
(日経平均19033円71銭・円ドル120円42銭)

2016年12月30日のドルベースは163ドル20セント
(日経平均19883円90銭・円ドル117円12銭)

2017年12月29日のドルベースは202ドル06セント
(日経平均22764円94銭・円ドル112円66銭)

2018年12月28日のドルベースは181ドル27セント
(日経平均20014円77銭・円ドル110円41銭)

2019年12月30日のドルベースは216ドル73セント
(日経平均23656円62銭・円ドル109円15銭)

2020年12月30日のドルベースは264ドル51セント
(日経平均27444円17銭・円ドル103円34銭)

2021年9月24日のドルベースは273ドル81セント
(日経平均30248円81銭・円ドル110円47銭)

週末ベース高値2021年2月19日 284ドル23セント
(日経平均30017円92銭・円ドル105円61銭)


日経平均は2020年3月19日時点では2016年11月以来の
安値水準(円ベース)でしたが、ドルベースでは151ドル62セントと
上記の2015年末の水準すら下回っていました。
その後上記にあるようにドルベースでは史上最高値を更新したので、
ドルベースでは理論上ほとんどすべての外国人は利食い売りを出せる状態でした。
5月9日からの週の大幅下落で昨年末の水準を下回りました。
しかし、5月28日には昨年末と同水準に戻りました。
直近(2021年9月24日)ではドルベースでは昨年末を大きく上回り
強気継続でも不思議ではないでしょう。
円ベースでは昨年末を大きく上回っています。
投資方針次第ですが、外国人は日本株投資に積極的になりそうです。
もちろん中国恒大集団問題は投資家と市場をたびたび揺さぶるでしょう。



最大のキーポイントは、自分自身の欲と恐怖の葛藤の中での折り合いをつける
自分自身との戦いです。

と同時に投資スタイルを確立できているか、それに応じた売買を冷静に行えるかを
試される期間が続きそうです。

もちろん投資は自己責任でお願いします。



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