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2009年版 円高は株高 [株]

現在までの流れは円高は株安、円安は株高です。
日本の景気を牽引している輸出株の収益に大きな影響を及ぼす為替レートが注目されているからです。
各企業の想定以上の円高になれば為替差損により企業収益の下方修正が起きるからです。

反対に言えば内需の盛り上がりはないということです。
みんなが欲しがる魅力的商品やサービスが少なく、賃金の伸び悩みによる購買意欲の低下、
さらに未来に目を向ければ人口減少問題が控えています。

このため世界の投資家がアジアで注目するのは中国やインドなど経済成長率が高い国々です。
もちろんインデックス並みの投資額は日本株が世界に占める時価総額が無視できないほどはありますので入ってきますが、特に日本株でなければいけない要因は見当たりません。

ただし、日本人が持つ(偏りは大きい)金融資産には世界中が注目しています。
実際に日本の個人はお金を持っています。
昨年は100年に一度といわれた大暴落を経験したものの、
預貯金に偏重していた日本人の金融資産の損失は比較的軽微で済みました。
この金融資産に世界が注目しているわけです。

今年に入り、世界最大の株式市場であるアメリカ市場は回復の傾向を見せています。
高値掴みで、投資資金の枯渇を起こした投資家は戻りを指をくわえて待つだけですが、投資余力が残ってなおかつメンタルが痛んでいない投資家は今年の上昇(戻り)で戦果を挙げているはずです。
もちろん戻りを待っているだけでも評価損の減少や資産評価の増加が発生していますので、気分的に強気になりやすいでしょう。

投資家とはメンタルによって動く(動かされる)ので、資産価格(評価)が上昇すればするほど強気になります。
したってリスク許容度が増し、投資に積極的になり、日本株への投資も増加するでしょう。

しかし、悲しいかな日本株市場のキーマンは外国人投資家です。
彼らによって日本株は上下します。
最大市場であるアメリカ市場が落ちつかなければ、本格的な日本株買いは期待薄です。
しかし、株価が変化しなくても円高が発生すれば外国人にとっては資産価格の上昇が発生します。
(ドルベースでの日経平均上昇)

最近はアメリカ株市場は堅調に推移し、投資余力が(資金的にもメンタル的にも)増加しています。
彼らが日本株買いを積極的に行えば、円高と株高の同時進行が起こるかもしれません。
日本株を大量に買う場合、自国通貨(外貨)を円に換えます。つまり円買いです。
これが大量に発生すれば当然円高要因になります。
また外国人が日本株に投資する場合、為替レートが日本株を買ったときより円高になっていれば為替差益も獲得できます。
円高になれば値上がり益と為替差益のダブルで利益が出ます。

円高が進行する中での日本株高が外国人投資家には最も投資効率が良くなるので、この形が外国人投資家にとっての理想であることを考慮すれば円高=株高の構図がありえるでしょう。
もちろん円高で利益が膨らんだことをいいことに利食い売りに転じることもあり得ますので、
外国人売買動向に注意しなければいけないことは言うまでもありません。

もちろん円高は輸出企業の業績悪化につながりますので、好悪材料の綱引きになる可能性は十分にあります。
また内需は不振ですが、為替が業績に直接影響しない内需大型株が選好されることもあり得ます。

現時点では先物、オプションが売買の中心で大量の現物買いは入っていません。
したがって上記のシナリオの実現にはほど遠い状態です。

もちろん日本経済が活況(強い)の中での円高と単なるドル安(ドル全面安)の裏返しの円高は意味が全く違うとのご指摘は当然おありでしょうが、それを補って余りある(人の欲を刺激する)過剰流動性があるという事実もあります。
まあ考え方の一つとして記憶しても損はないでしょう。
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2009年9月18日前場

本日前場の日経平均は128円39銭安の10315円41銭で終了しています。
安く始まりましたが、そのあとも軟調でした。
5連休という日本だけの特殊要因もあり、売買の盛り上がりは見えません。
ダウ、ナスダックが昨日は小安いものの年初来高値近辺にあり、それに比べれば日経平均の値動きは9月に入っては特に見劣りしています。(下記参照)


8月末と9月17日までの株価の推移(左・8月末、右太字9月17日終値)

ダウ     9496ドル28セント→9783ドル92セント
ナスダック  2009.06 →2126.75

日経平均  10492円53銭→10443円80銭
TOPIX     965.73→939.52


2009年9月18日前場の日経平均    2009年9月18日前場の日経平均先物

始値 10379円21銭( 9:01)        10330円( 9:00)
高値 10387円20銭( 9:08)        10350円( 9:06)
安値 10292円50銭(10:21)        10250円(10:20)
前引 10315円41銭(11:00)        10280円(11:00)

データ
寄り付き前の外資系証券10社注文状況

          売り     買い
8月 6日 1860万株   1960万株   100万株の買い越し
8月 7日 1930万株   2740万株   810万株の買い越し
8月10日 1430万株   2670万株  1240万株の買い越し
8月11日 2450万株   3590万株  1140万株の買い越し
8月12日 2260万株   2710万株   450万株の買い越し
8月13日 1520万株   2360万株   840万株の買い越し
8月14日 1550万株   2140万株   590万株の買い越し
8月17日 1290万株   1750万株   460万株の買い越し
8月18日 2870万株   2240万株   630万株の売り越し
8月19日 2770万株   3320万株   550万株の買い越し
8月20日 1990万株   1450万株   540万株の売り越し
8月21日 1580万株   3390万株  1810万株の買い越し
8月24日 1000万株   1720万株   720万株の買い越し
8月25日 1340万株   2410万株  1070万株の買い越し
8月26日 1410万株   2180万株   770万株の買い越し
8月27日 2800万株   1740万株  1060万株の売り越し
8月28日 1900万株   1780万株   120万株の売り越し
8月31日 1440万株   1950万株   510万株の買い越し
9月 1日 1100万株    990万株   110万株の売り越し
9月 2日 2240万株   2360万株   120万株の買い越し
9月 3日 1670万株   1460万株   210万株の売り越し
9月 4日 2610万株   1680万株   930万株の売り越し
9月 7日 1430万株   1350万株    80万株の売り越し
9月 8日 2430万株   1550万株   880万株の売り越し
9月 9日 3100万株   2670万株   430万株の売り越し
9月10日 1720万株   1760万株    40万株の買い越し
9月11日 2570万株   2510万株    60万株の売り越し
9月14日 1630万株   2550万株   920万株の買い越し
9月15日 1490万株   1470万株    20万株の売り越し
9月16日 1770万株   1540万株   230万株の売り越し
9月17日 1280万株   2260万株   980万株の買い越し
本   日 2380万株   3730万株  1350万株の買い越し


リーマン破綻1年を経過して

2008年9月12日(金)・リーマン破綻の前営業日
ダウ     11241ドル99セント
ナスダック  2261.27

2008年9月12日(金)・リーマン破綻の前営業日の日経平均  12214円76銭


お遊びデータ
2005年以降の3連休前と明けの株価  合計41回
(値上がり・勝 値下がり・負 として)

3連休前 17勝24敗(勝率41.5%)
3連休後 30勝11敗(勝率73.2%)

5連休明け 4勝1敗  値下がりしたのは2008年大発会のみ
               今年のゴールデンウイーク明けは 408円33銭高(5月7日)


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コメント 11

renbajinharuhi

こんばんは、龍之介さん。
明日からの5連休でリフレッシュして、24日からの相場に臨みましょう。
by renbajinharuhi (2009-09-18 19:16) 

wine

ごゆっくりお休みください!(^^)
ところで、外国人が日本株を買う場合プロの方(半数個人でも)も、ヘッジするので、為替は利益に関係しない方が多いです。それ専用のETFがあるくらいです。差はありますが、為替ヘッジはとても安いです。
 日本の株式状況は、売買単位、ヘッジも含めて不利です。
(^0^)

 また、CBS Marketwatchによれば、個人投資家たちは株に投資するミューチュアルファンドを避け、国債や社債に投資するミューチュアルファンドに資金を回している。しかし、実際の数字を見ると驚いてしまう。2009年、個人投資家の90%の資金は、国債や社債専門のミューチュアルファンドに流れ込んでいるそうです。( fundmymutualfund.com)
また、ジョン・モールディン氏(frontlinethoughts.com)は「連銀とオバマ政権は、まるでドル安政策を推進しているようだ。この政策は、しばらく終わりそうにない。」 と言っています。
by wine (2009-09-18 21:09) 

renbajinharuhi

こんばんは、wineさん。
ご指摘ありがとうございます。

確かに日本人の日本株投資も減少しています。
中国株直接投資、各国株のファンド投資、世界株のインデックス投資、日本ならば先物(ミニ含む)、オプションなどです。
最近ではインデックス、ドルコスト、リバランスを併用した投資の方が増えています。(インデックス投資家と呼ばれて、あるいは自称しているようです)

アメリカでも個人投資家は慎重なようですね。
個人が買っていないのだから安全(まだまだ上がる)と考えるか、株への資金流入が続いていないのだから危険(下落の)と考えるかはまさに行動の分かれ目ですね。

ドル安が続いて、日本株が上昇すれば“円高での株高”が結果として実現します。→あまりにも我田引水(笑)

世界市場が相手のwineさんには5連休ではないかもしれませんが(日々研究)お体をいたわりつつも自己研さんを楽しんでください。
by renbajinharuhi (2009-09-18 22:50) 

wine

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090919AT2M1900I19092009.html
ついに始まりました。(^^)
IMFにこの件を申請したのは中国、インド(両国とも備蓄は非常に小さい)です。
おそらく、購入に動くでしよう。
それを丸ごと購入したら、それはニュースとなり流れ、上昇圧力になるで使用しよう。産金会社の売りヘッジがほとんど外し終わり
金備蓄の少ない中国(アメリカの備蓄を気にしています。現在の2倍備蓄するつもりだそうです。))に続いて、インド、ロシアも動くかもしれません。
(ドル備蓄の転換)
そうなれば、金の上昇は長くなるかもしれません。
(またETFのおかげで、個人も入りやすくなっていますし、r当分紙幣はジャブジャブ{特にドル)というのもあります。)
 そのため、960ドル台まで一時下がりました。
楽しみですね!
(^^9
by wine (2009-09-21 00:06) 

renbajinharuhi

おはようございます、wineさん。
休みの日も日々の研究を怠っていないのはさすがというしかありません。
いよいよ研究の成果が実現する機会がやってきましたね。
日本市場はあと3日間も休みが続きますが、世界の市場は休むことなく動いている息遣いが聞こえてきます。
by renbajinharuhi (2009-09-21 07:05) 

renbajinharuhi

おはようございます、ナンピンマンさん。
家族サ-ビスにお忙しいでしょうが、ゆっくりと休養して英気を養ってください。
by renbajinharuhi (2009-09-21 07:06) 

wine

おはようございます。(^0^)
前に行った、「小さいマーケットにマネーは流れている。」というのは、1番顕著に出ている国です。アルゼンチンの株価指数をみてください。とても小さいマーケットです。年始から、約2倍になっています。

ただ仕掛けが、ウォール街という点が気にかかります。急に雇われた連中(再雇用率は早い時期から全業種トップクラスで高いです。気にかかっている点です。これとは別にGSの短期りーティング用アルゴズムは良好なようです。)は成績を上げるため(今から短期りーティングでボーナスを獲得するため。短期だろうが長期だろうが、ボーナスは成績次第。)仕掛けている確率も否定できません。ここからは間合いと高度な心理戦です。
仮にこの通り動けば、GOLDにはプラスです。(動かなくても類似係数でヘッジ)
(発言者の顔、ジェスチャー、視線が見れるようになったのがうれしいですね!醍醐味だね!久しぶりのポールソン、議会否決の時以来のマインドりーティング戦です。先遣隊を来月15日までにFXで打ち込みます。(現在は主力はこちらになっています。)株は正直、インドで雨が降ったのでやりずらいです。モンゴル、米国を見ています。)

ストキャで見ると、S&Pは下方向になりかけています。チャンス到来か??

また、独立中小運用会社FXファンドの成績は、かなり良好のようです。

今日は月曜のマーケット開始30分後、8月の景気先行指数が発表され、+0.7%が予想されています。


(^^)
by wine (2009-09-21 23:47) 

renbajinharuhi

おはようございます、wineさん。(^0^)←真似してみました。

8月の景気先行指数もおおむね予想近辺(前月比+0.6%)でしたが、アメリカ市場は軟調でしたね。
日本市場が再開されるのを待っているはずはありませんので、嵐の前の静けさなのでしょうか。
by renbajinharuhi (2009-09-22 08:08) 

wine

おはようございます。<(_ _)>
真似して戴けて光栄です!(^0^)
 
月曜のマーケット終了後、AMR Corporation (アメリカン航空、AMR)が3000万株に及ぶ株の発行、そして2億5000万ドル相当の社債発行を発表し、時間外取引で株価が7%ほど下げています。
 つまり指標より、この時期に多い、株の発行、社債発行で落ちているようです。価値が薄まりますから、わかりやすい下落です。今月は多そうです。
これが9月か下がる要因ともいえると思います。
 前日はテクニカル的には弱い寄付きだったが、上昇する10日移動平均線が支えになり、S&Pは小さな陽線を作って終了しています。
 為替は米国内によるドル売りがあり明らかに外国株(その他コモンティティ)へ資金が向かっています。ほかの資金を引き揉まなくてはならないので中期のチキンレースのような??)

ただポジティブな考え方として、景気先行指数でみると8月は+0.6%と、予想+0.7%を下回ったが、5ヶ月連続で上昇しています。7月は+0.6%から+0.9%へ上方修正されています。CI/CL(一致指数/先行指数)は90.6となり、これも5ヶ月連続で上昇です。

 想定内の動きではないので株のには、修正が必要です。
為替が今はホットです。安全に30%資金がまだ未投入なのでチャンスを待ってユーロキャリー、ドルキャリーのポジション増やします。
(漏れがないかビクビクですが安定的にとれています。ヘッジしまくりなので利益は少ないけど、確実です。)

 自分の立ち位置を考えるとこれがよいように思えます。もちろん、金とドルか仕込みます。(^^)



by wine (2009-09-23 09:29) 

wine

今日いよいよ FOMC
ですね!!(^0^)
by wine (2009-09-23 09:35) 

renbajinharuhi

おはようございます、wineさん。
いつも情報をありがとうございます。<(_ _)>

自分の立ち位置が理解でき、的確な方法を実行していれば鬼に金棒だと思います。
あとは修正を加えていけば、歌の文句ではありませんが、
「今日を生き抜く力があるなら、明日に向かう勇気があるなら、恐れるものは何もない~」という事になります。

いよいよFOMCですね。
サプライズ(ネガティブのほうの)はないと思いますが、いかなるものでしょう。


by renbajinharuhi (2009-09-23 11:54) 

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